頭の中のさまざまのこと

すきなこと、考えていること

福山雅治ライブフィルム「言霊の幸わう夏@NIPPON BUDOKAN 2023」の話

私の最推し・福山雅治(公式あだ名:ましゃ)がライブの様子を映画にした。私がチケット取れなかったライブだった。ファンクラブ限定版と一般発売版の計2種類のムビチケを1枚ずつ買い、2回ともグッズTシャツを着て観に行った。

以下に続く感想で、あたかも当時現地にいたかのような言い回しが頻発するが、それはあまりにも没入しすぎてそのように振る舞っているだけです。2回とも、発声可能上映ではなく通常上映に行き、1回目はDolbyで観た。

 

もくじ

 

 

オープニング

いま韓国のお姉さま方に大人気だという柊木陽太くん(映画「怪物」効果)が、幼年期のましゃ役として武道館ライブを訪れるところから、この映画は始まる。客席のましゃは数十年後に武道館を埋める自分を見、ステージのましゃは音楽をやって生きていきたいと願っていたかつての自分を客席に見る。このことを、ましゃの長年の相棒であるアナウンサーの荘口彰久さんが開演前の案内として語る。

この時点で、「ああ、ましゃは今回"これ"以外の解釈を許したくないんだな」と思った。客席に座るひとりの少年という、何かしらの「概念」に吸収されてしまいがちな属性を持つこの描写は、何も言われなければ例えば「音楽をやって生きていけたらと夢見ている誰か」とか「興味ないけどなんかチケット渡されて行けって言われたから来ただけの非ファン」とかの概念、みたいな想像や、何らかの解釈の余地があると思うんだけど、「あの子は幼年期の福山雅治自身です」と公式から言われたら、はいわかりました、しか言うことがない。良くも悪くも、「このように製作しましたので、そのつもりで」と明確に通達される、だからこそこれはライブDVDとは異なるものとして、ましゃは製作に踏み切ったのだな、と鑑賞態度を確認した。

その後、カメラはステージ上の各演奏メンバーのセクションを舐めるように通り過ぎて(セッティング見るの楽しい!)、ましゃがステージへ向かう後ろ姿を追う。青いチェック柄のセットアップを着て、1万人が自分を待っているステージへ迷わず歩いていく、その足取りの確かさと気軽さと凄まじさに圧倒された。

 

少年

1曲目で来るとは思わなかった。この曲はアウトロの「名も無きこの歌  君へのこの歌  もう一度逢えたら  君だけに届けよう」のフレーズをお客さんが歌う、いわゆる合唱曲として定着した歌である。このライブではコロナ禍明けで*1初めて声出しを解禁していたので、余程歌ってほしかった/歌わせてあげたかったのだろうか。客席に向けたマイクを指さす、ここに届けて!と言わんばかりのましゃの仕草に、客席は歌声をもって応えていた。泣いているお客さんの横顔が映って、1曲目でもう泣いちゃうのわかる!わかるよ〜!!て勝手にエアハグした。好きな人がニコニコ笑って楽しそうにしてて、空気がふるえていて、自分がいて、全部がもうそれだけなんだよね。わかるよ〜〜!!

客席を彩る色とりどりのライトバングル*2とステージの照明を浴びてきらきらと光る瞳が美しくて涙が出たけど、正直声出し解禁するならマスク着用必須にするべきだったと思う。バンドメンバーたちも平均年齢高めなんだし、医療従事者や基礎疾患のある人はマスク任意の現場には足を運べないでしょう。ましゃひとりの意向で任意になったとは思わないけど、いちばん命にかかわる人に合わせてほしかった。

 

暗闇の中で飛べ

最新アルバム「AKIRA」の中で一二を争うフェイバリット。紅白歌合戦はこれを歌うべきだと毎年思っている。冒頭の「つまり私は私に  熱狂していたいのだ  それこそが  私が生きる意味になるのだから」の歌詞は、映画や音楽やお芝居など好きなものを楽しむために生きている今の私を肯定してくれているみたいで嬉しい。まあ肯定してくれなくてもこのように生きますが。あとサビの「さぁ〜こっのっく〜らっやっみ〜の中で〜〜  く〜らっやっみ〜っのっ中で飛ぶんだよ〜〜」の「っ」の跳ねるような歌い方に合わせて、頭が同じようにちょっと上下に跳ねてるのが好き。ソロを弾いている今ちゃん*3の口元がもにゅもにゅしていてかわいい。父曰く、昔からの癖らしい。かわいいね。

歌詞の好きなところはまだあって、「そう  たった一回の人生に  最低は  最高は  何度でもある」で「最高」よりも先に「最低」がくるところが人生という感じで良い。一方で、「悔し涙など人に  見せずにやってきたのだ  弱さや劣等感は  隠して笑ったのだ」の部分では、私とましゃってマジで全然違うんだなと感じる。私はそもそも人と争ったり競ったりするのが大嫌いで、悔し涙も向上心のかけらもなく、悔しさや嫉妬や劣等感がバネに全くならないタイプなので。余談だけど、だからI am a HEROも全然共感できなくて笑う。でも好きな曲だよ。

 

零 -ZERO-

この曲ではいつもステージが火を噴くので景気が良くて大好き。拓ちゃん*4のサックスも全編にわたり火を噴いており最高。ちょっとだけテンポが速い気もするのがライブ感あっていい。ましゃの手がカメラを撫でるように引かれていって間奏が始まるのも良すぎる。

あと、アウトロでもう一回サビ前と同じ超盛り上がるフレーズがきて、ましゃがアコギ*5を高速ストローク*6するのちょっと大変そうだけど音がかっこよくて大好き。今後も頑張ってほしい。あれは当然ライブアレンジなので、自分でプレイリスト作ってCD音源で楽しんでいる時いつも物足りなくてア゛ァ゛〜゛〜゛!゛!゛てなるので、全てのライブでライブアルバム出してほしい。

 

BEAUTIFUL DAY 

超超超大好きな曲で、いつも弾いて遊んでるから嬉しかった。晴れた日にはいつも聴きたくなる。ましゃはファイヤーウォーター?なんだっけ?あの映えるペイントのかっこいいストラト*7を弾いていて、アコギ担当じゃないの珍しいなと思った。おぐちゃん*8はかわいい虹色のエレキギターを使っていて、今ちゃんはペダルスチールギターだった。ペダルスチールは、ターンテーブルみたいなやつに弦が張ってあって、座ってピアノのように足でペダルを踏みつつ、スライドバー*9とフィンガーピック*10とサムピック*11を使って弾くギターで、今ちゃんは名手で有名なのだ。このペダルスチールはこの後も何度か登場していて、今ちゃんのペダルスチール演奏が聴けるなんて、ましゃの現場は最高だな……と思うなどした。

「空は青くて  海も碧くて」からの最後のパートでましゃは3音のリフ(伝われ)を弾いていて、たいへんお恥ずかしいことにこの時初めてこの音を認識した。プロオーディエンス失格でごめん。あとアウトロでおぐちゃんとましゃが一緒に細かくピロピロ弾くライブアレンジ(伝われ)も大好きだから、やっぱり毎回ライブアルバム出してほしい。

演奏後にまたろうさん*12が譜面を取って、後ろに控えていたスタッフさんに振り向きもせず渡していて、クソ……かっこいいなんて思いたくないのに……クソが……と思いながらそれを見ていた。スタッフさんの丁寧なお仕事、いつもありがとうございます。

 

18 〜eighteen〜

どうしても音楽やりたくてサラリーマンをすぐ辞めて寝台列車に乗って、何もない(と、ましゃは当時思っていた)長崎を飛び出したましゃを思わせる歌。サビでは伸ばした腕をゆらゆらさせて、どこかや誰かに手を振っていたくなる。

私にもふるさとがあって、疎遠になってしまった幼馴染たちと毎日遊んでいたこととか、当時はあそこが全てだったのに今では拍子抜けするくらい小さく感じるあの公園とか、色々思い出はあるけど、今も当時も何かに強烈に憧れていたり夢を持っていたりはしなかったから、離れる時も憎しみはなくて、ただ愛していた。これは和解の歌だけど、憎いまま二度と訪ねない人もたくさんいるだろう。

たぶん私がましゃの歌に居られないことが多いタイプの人間だからだと思うけど、この歌に限らず、私はましゃの歌を聴きながら、歌の外側にいるのであろう人たちや心に思いを馳せがち。

 

飛び立ててよかったね……という感想が最初に出てきてしまう。プロオーディエンスとして、掛け合い部分を中心に勉強させていただきました。詳しくは過去記事を参照してください。あと、シンプルに名曲。いつでも聴きたいよ。

あの時は誠に申し訳ございませんでした

 

巻き戻した夏

イントロドンチャレンジ失敗して悔しかった。かなり久しぶりに聴く気がする。曲タイトルが秀逸だけど、冒頭の歌詞がそのまんま「巻き戻した夏の〜」なのでちょっと面白くなってしまう。間奏のギターソロがかなり気持ちよさそうで良かった。

この曲、コーラス隊がいてくれたら楽しかったと思うけど、急に決まったライブだったからご都合がつかなかったのかな。まさか……人件費……削減……!?

 

Squall

色褪せない名曲。花道の先にあるパフォーマンスエリアで歌っていて、天井からたくさんぶら下がっている小さなライト群が白く光りながらゆっくり上下して、雨の雫を表現していて綺麗だった。ましゃのライブは舞台装置も楽しめるのでお得。間奏でましゃはマイクに指を寄せてゆっくりと鳴らしていて、ドラマ「ラストマン  全盲の捜査官」で吹替じゃなく指を鳴らせる人だとわかってはいたけど、不発が怖くないのか!?と思ってずっとハラハラしていた。音はたいへん美しく間奏にハマっていた。

 

ひまわり

床パネルに映るひまわりが綺麗だった。「夕涼み  肩寄せて  宵祭り」の歌詞のところで肩に手をやってくれてありがたい。関係者席の大泉洋〜!泣くな〜!*13

 

想望

トップスだけお着替えしていた。ゆったりとしたシルエットの白いスタンドカラーシャツを羽織って、右胸に大きな青いコサージュ。かわいかった。感想としては、戦争反対、それ以外言うことはないです。

 

KISSして

しっとり系が続いた前半から、後半一発目はこの超ウルトラスーパー盛り上がる大好きな曲。私は湯川先生*14経由でましゃファンになったので、この曲を聴くと、ドラマシーズン1最終回を正座しながらリアタイ*15して「KISSしろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!」と叫んでのたうち回った高校生の頃を思い出します。

ましゃはそういう厄介オタクの気持ちも汲んでくれるので、サビの「KISSして」のフレーズは観客に叫ばせてくれる。このサビを冒頭にもってくるライブアレンジ、溜めに溜めながら「武道館!」と囁かれ、KISSしてと歌えば「サンキュー!」とまた囁かれるので、フゥ〜〜〜!!しか言えなくなる。ロックなビートのセルフカバー版はかなり盛り上がる。「ハートの宇宙  今も拡大中」のところで、両手で胸にハートをつくったあと広げてくれたんだけど、ハートがちょっと下手でかわいかった。あと、演奏中の映像が明らかに四色問題*16をモチーフにしていて、あんなに切なく描写された問題がだいぶポップになっており、情緒が大変だった。公開当時、PC用のスクリーンセーバーの配布キャンペーンがあって、ゲットするために出題された四色問題を遊んだのを思い出した。いい映画です。

いちばん最後にお客さんが「KISSして」コールをする時「……SSして〜!」になってしまって、ましゃがエッ!??ってズッコケながらも演奏をやり切って、でも終わって照明が落ちる瞬間に「KISSしてって言ってよお!!」と叫んでいてかわいすぎて映画館のシートから転がり落ちた。

 

HEAVEN

Gang★に次ぐセクシーソング。コーラスたっぷりの間奏が好きだから、いらっしゃらなくて残念だけど、ちゃんとお立ち台はあったのでよかった。振っていたタオルを早々に落として、太腿の内側や際どいところに指を這わせるいつものパフォーマンスがあり、久しぶりに見たので感慨深かった。本人はこれやりながら「このお決まりのパフォーマンス、お客さんたちに、やるかな?やるかな?あぁやった、って、パンダみたいに思われてるのかな……」って思ってるの深刻な悩みなのにちょっと面白い*17。でも真面目な話、自分の体を性的に魅せるああいう振り付けは、ご本人が嫌だったらやらないほうがいいと思う。

アウトロ付近で山ちゃん*18がかなり楽しそうにニコニコで叩いていてよかった。目線からして、またろうさんとタイミングを合わせていたのかもしれない。バンドって感じだ。

 

私の中で完全に架空ミュージカルの劇中歌になっている歌。人間離れしている(と周りから思われている)人間を人間に繋ぎ止める歌。ここぞという瞬間にましゃの左目に鮮やかな緑が宿っていて、心の中のオタク女児が大喜び。アウトロの金原さん*19の手拍子が力強くてかっこいい!

 

革命

「何のためにこの時代に生まれ来たのか」のパートは好きじゃないけど、ほかは好き。あらゆる差別と戦う力をくれる歌。特にここ数年は国民vs政府の戦いが激化していることもあり、"ふつうに考えて"当然人道の側に立っていたい私としては、「時代は動く  目撃者ではなくって  ただ自分が動く  当事者になれるか?」の歌詞にドキッとする。

いまの日本には自責ではどうにもならない問題が多すぎて、これはもう国(政府)をどうにかするしかないんだけど、そのように考えるためにはまず自分がちゃんと色んな勉強をして、色んな優しさを身につける必要があり、それにはかなりの痛みと恐怖を伴う場合がある。自分が誰かに加害をしてきたと気づく時とか。けれどそれを認めないことには前に進めないから、そうやって少しずつ変わっていってくれる人と、その人を待ちながら、あるいは待たずに、私じゃなくお前が変われよと叫べる人とが連帯して、怒れる時に怒っていかなければならない。当事者になろう。実際、私たちはどうしようもなく当事者なのだから。

 

あの夏も 海も 空も

ましゃの夏歌の中ではちょっと上位に入るフェイバリット。直球の恋愛ソングなんだけど、メロディーが美しいからあまり気にせず聴ける。サビの「君の他には」の「ほ」を発音する強さが好き。意外にもほとんどコブシを回さずに歌うので、そこも好きポイント。

 

ライブがまた始まっていくんじゃないかと思ってしまう、伸びやかなシンセ*20とギター、鼓動みたいなバスドラ*21を環にもつ恒星のような歌。初めて聴いた時はそんなに好きじゃなかったけど、だんだん好きになってきた。サビの手拍子が秒速2万9千キロの速さでステージに届いたらいいのに。

 

ヒトツボシ

ガリレオソングのひとつ*22。ましゃはガリレオ映画の時はいつも誰かを救済しようとする歌をつくって、その魂をまなざしていて、とても優しい。セルフカバー版は次のアルバムのボーナストラックに収録してください。

メインステージで歌っていたから、花道のライト群が"ヒトツボシ"の演出をしていたのかは確認できなかった。もししてくれていたら素敵だな。

 

クスノキ

キャプテン*23を呼び戻してふたりで披露してくれた、長崎の原爆の被害を生き抜いた被爆樹木のひとつである、山王神社の大楠を歌ったうた。収録ライブはまさにその時期に開催されたため、非常に意義のあるセットリスト入りになっている。ましゃは被爆二世のアイデンティティを持っているので、思うところがあるのだろう。だからこそやっぱり、戦争反対って口に出すべきだよ。

ましゃが楽曲発表以降にライブ会場等で集めた募金を基に設立された「クスノキ基金」。運営は長崎市。お金は被爆樹木の保全等に使用される

 

Dear

94年発売のアルバム「ON AND ON」収録で、アルバム曲ながらずっと高いファン人気を誇っているバラード。クラシックギターを爪弾きながら、サビではマイクから離れて生声を披露。四方を順に向きながら歌って、サビを歌い終わる頃にマイクに戻ってくる時の声の響き方の移ろいが感動的だった。歌い方はちょっと溜めすぎだったけど。ギターのサウンドホール*24に口を寄せて歌った瞬間の客席のどよめきがわかって、音響が素晴らしすぎる。いい仕事をありがとうございます。

 

家族になろうよ

次々映し出されるお客さんの中に防音イヤーマフ*25を着けている子どもがいて、随分しっかりした保護者さんがついているんだなと思って嬉しかった。

 

エンディング

終演のご挨拶にて、観客からの「KISSして」コールが最後うまくいかなかったことに不満を隠さないましゃ。

「KISSしてって言ってくれなかった時はどうしようかと思いました。(※ここで客席がちょっとざわつく)これ言うと、いや言ったじゃん!って空気になるよね」

「もう一回言ってもらってもいいかな?」

全くしょうがねえな、このわがままプリンセスは……。

「立見、2階スタンド、どうもありがとう!全部届いてます。1階スタンドもアリーナもありがとう!また逢いましょう!」

「KISSして〜〜!!」

「"また逢いましょう  またやりましょう"って言ってるでしょいつも。早い!フライング!」

お別れのフレーズ「また逢おう  またやろう」を言い終える前にコールが入ってまたご不満のプリンセス。いや、そんなローカルルール、初参加の人たちにはわからないじゃん……!?と思いつつ、ここまで全体重をかけて甘えられると全部許したくなる。その直後に、

「そういうところが、かわいいけどね?」

とウインクを連発され、全部許した。

「じゃあ……"立見。スタンドもありがとう!アリーナもありがとう!また逢いましょう、またやりましょう!バイバイ!"」

「KISSして〜〜!!」

満面の笑み。インターネットで「ご満悦」で画像検索したらあの顔が出てくると思う。プリンセスはこれに味を占めて「また逢いましょう、またやりましょう!バイバイ!」「KISSして〜〜!!」「(投げキス)」「フゥ〜〜〜!!」を無限に繰り返し、最後はぴょんぴょん飛び跳ねながら全方位にキスを振りまいて帰っていった。

 

その他、まとめ

バンドメンバーたちがましゃを見つめてタイミングを計ったりしてるのを見るのが大好きだから、映り込むたびに嬉しくなった。ましゃのほうもアウトロの終わり際にはギターや片足を大きく振り上げたりして合図していて、バンドって最高〜!

どこかの曲で、ましゃが「Yeah-hoo!」と何度か盛り上がっていてかなりいい感じだった。ましゃはあんまりそういう声をマイクに乗せないんだけど、私はましゃが楽しそうにしていたり嬉しそうにしているのを見るのが大好きなので、気持ちがあふれた時はどんどん言ってほしい。もちろん演技をしてほしいわけではなく、ただでさえましゃはファンが自分の笑顔や楽しむ姿を見て楽しんでくれることをわかっていてやってくれて、ファンもそのように気遣われていることを自覚していて、それをましゃも……という感じで、気遣いと優しさのマトリョーシカみたいになっているので。この無限ループを終わらせることができるのは、ましゃと私たちの『信頼』しかないと思う。ましゃは私たちが心から楽しんでいると信じる、私たちはましゃが心から楽しんでいると信じる、そうやっていこう。

たぶんDear家族になろうよの時だったと思うけど、ましゃが別のマイクに移るたびにスタッフさんがすぐにやって来て、使っていないほうのマイクスタンドを動かし、必ずましゃの現在の立ち位置の真後ろにくるように調整してくれていて、ましゃよりもその職人芸が気になってずっと見ていた。すごい仕事だ……いつもありがとうございます。

あとこれもたぶんDear家族になろうよで、ましゃがスタッフさんに向かって指を上に上げるジェスチャーをしていて、何かを指示していたんだと思うけど、テンション上げろの仕草だと思ったのかお客さんたちがワッと盛り上がっていてよかった。

MCがほぼカットされていて、我が最強のメンバーたちの紹介と山ちゃんの「お〜〜〜〜い!!*26」もなかったのに、メンバーみんなで手を繋いで万歳三唱のところとKISSしてコールおかわりのプリンセスムーブは(たぶん)丸々入っていて笑った。ましゃありがとう。万歳の時拓ちゃんがちょっと慌てて手を繋ぎにいっていてかわいかった。

演奏中に時折、海の煌めきや、波止場の灯台、青い空などのごく短いカットが挟まれていて(会場のモニターに映っているのを更に映しているのではなく、映画に挿入されている)、この曲の時はこういう心象風景がましゃには見えているんだな、と思ったら心臓爆発しそうだった。ライブDVDとの差別化の意義としてましゃがこの作品の製作に見出したのは、『ライブの様子をそのまま再現するのではなく、自分の頭の中にある理想の音と映像を表現する』という点だったから、あんなに美しいものを見ていたくて、あんなに大きな歓声に聴こえていたいのだと思うと、それだけで泣きそうだった。ましゃ、大事なものをシェアしてくれてありがとう。

 

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また逢おう、またやろうな

 

我が最強のメンバーたち

キーボード(バンドマスター):井上鑑

ギター:今剛

ギター:小倉博和

ベース:高水"大仏"健司

ドラム:山木秀夫

バイオリン:金原千恵子

サックス、フルート:山本拓夫

パーカッション:三沢またろう

 

セットリスト

M-01  少年

M-02  暗闇の中で飛べ

M-03  零 -ZERO-

M-04  BEAUTIFUL DAY

M-05  18 〜eighteen〜

M-06  虹

M-07  巻き戻した夏

M-08  Squall

M-09  ひまわり

M-10  想望

M-11  KISSして (KOH+)

M-12  HEAVEN

M-13  妖

M-14  革命

M-15  あの夏も 海も 空も

En-01  光

En-02  ヒトツボシ

En-03  クスノキ

En-04  Dear

Endroll  家族になろうよ

 

 

 

*1:私は全く明けたと思っていません。引き続きマスク着用や手洗いなどを継続していく立場です

*2:公式の光り物グッズ。手首に嵌めて、手動スイッチで点灯させて使う。ボタン電池

*3:今剛、こんつよし。超激ヤバくそうまファンタスティックギタリスト

*4:山本拓夫、やまもとたくお。サックスとフルート担当。超うまい激ヤバミュージシャン

*5:アコースティックギターの略

*6:ギターの弾き方のひとつ。ソロパートとかのように音を一つひとつ弾くのではなく、複数本の弦をジャカジャカやるやつ

*7:ストラトキャスターの略。大手ギターメーカーFender社製のエレキギターのひとつ

*8:小倉博和おぐらひろかず。激うまギタリスト

*9:弦を押さえるほうの手の指に嵌めて使う、金属やガラスでできた筒状の道具。弦を押さえず、上にそっと置いて這わせて使うので、音の移り方が非常に滑らかになる

*10:親指以外の指に嵌めて使うピック

*11:親指に嵌めて使うピック

*12:三沢またろう、みさわまたろう。パーカッショニスト。ライブ情報腹いせ早バレ野郎

*13:大泉洋はこの曲が好きで、聴くといつも泣いてしまうらしい

*14:ドラマ「ガリレオ」シリーズで、ましゃが演じた主人公、湯川学のこと。この曲はドラマのシーズン1の主題歌だった

*15:リアルタイム視聴。録画を後日観るのではなく、任意の番組が放送される時点でテレビ等で視聴すること

*16:二次元上のどんな地図でも、四色あれば隣同士の領域が同じ色にならないように塗り分けることができるという、数学の難問のひとつ。ましゃが主人公を演じたドラマ「ガリレオ」の映画「容疑者Xの献身」に登場した

*17:2020年のラジオで言っていた

*18:山木秀夫、やまきひでお。超絶ウルトラ凄腕チャーミングドラマー

*19:金原千恵子、きんばらちえこ。超絶ウルトラゴージャス演奏がうまいバイオリニスト。いつもノリノリでステージにいてくれる

*20:シンセサイザー鍵盤楽器のひとつ。鍵盤に限らない様々な楽器の音を出したり、合成したりできる

*21:バスドラム。ドラムセットの中で最もサイズが大きく、最も低い音を出せるドラム。足元に置いて、ペダルを踏んで叩いて演奏する

*22:ドラマ「ガリレオ」シリーズの映画3作目、「沈黙のパレード」主題歌

*23:井上鑑、いのうえあきら。長年ましゃの楽曲のアレンジをしてくれている。ましゃバンドのバンドマスターでもある。アンコールでのグッズTシャツの着こなしがいつもオシャレ

*24:アコギや、一部のエレキのボディに開けられている穴。アコギの場合はボディの中心に丸く開いている。ボディ内の空洞で響いて増幅された音が、この穴から出てくる

*25:大きな音などから耳を守る、ヘッドフォン型の防音具のこと。ましゃのライブではキャノンで金テープが飛んだり、空砲が撃たれたりと大きな爆発音がする演出があるので、心配な人は用意して楽しんでほしい

*26:最後のメンバー紹介の時、山ちゃんとお客さんたちで「お〜〜〜〜い!!」を言い合うのがお決まりのご挨拶