頭の中のさまざまのこと

すきなこと、考えていること

広島に行った話

生まれて初めて、ひとりで遠出をした。行ったのは広島だった。

 

 

「#Barbenheimer」(読み:バーベンハイマー)を覚えているだろうか。原子爆弾の父・オッペンハイマーを描いた映画『オッペンハイマー』と、実写映画『バービー』がアメリカで同日公開され、映画ファンたちが両作とも応援しようと生み出した、SNS上のハッシュタグである。

当初このハッシュタグは、ともに有名監督がメガホンをとった超大作である両作を純粋に楽しもうとしたファンたちによって、ポジティブに活用されていた。しかし、だんだん悪ノリする人たちが現れて、キノコ雲の写真をバービーの髪型のようにコラージュした悪質なファンメイド画像までが出回るようになり、更に悪いことに、その画像に映画バービーのアメリカ公式アカウントが「ケン*1がスタイリストだね」などと好意的なリプライ(返信)を付けたのである。

このことは大問題になったが、バービー側もオッペンハイマー側も長らく沈黙を貫き、遂には日本の公式SNSアカウントが抗議文を発表するまでに至った。

その後、ようやくアメリカの配給会社ワーナーは各報道機関にのみ謝罪文を送り、以降、公式コメントは一切なかった。

私はこの件に大いに失望し、怒り、バービーとオッペンハイマー両方のSNS公式アカウントに英語で数回意見を送り、楽しみにしていたバービー鑑賞をキャンセルした。もちろんこれは私個人の選択の問題であり、この件を知っているか知らないかにかかわらず、作品を楽しみにしたり実際に鑑賞したりした人たちを非難するわけではない。

そう、私は怒ったのだけれど、じゃあお前は原爆の何を知っているんだ?と自問自答した時に、知らない、と思った。だから行くことにした。

 

 

ある種の人たちには信じられないだろうが、私には「どこかに行きたい」「ここに行きたい」みたいな欲求がなく、およそ旅行や遠出といった名のつくことを人生でほとんどしていない*2。そのため、常にどこかに行きたいタイプのソウルメイトに助言を求め、1泊するつもりで有給休暇を取った。が、広島のホテルを検索するうちに、宿泊客の多くが海外からの観光客っぽいなということがわかり、トコジラミの被害が怖くなってきて、前日まで悩んでいた。

トコジラミ対策、体を張った現行犯逮捕の方法など

とはいえ、関東から広島に日帰りはきつかろうと思い、ええい!とホテル予約画面で決済ボタンを押したところ、「このクレジットカードでは決済できません」とかいうメッセージが表示され、弾丸日帰り旅行が決定した。いいんですよ別に、自室にあるたくさんのましゃ(最推し・福山雅治のこと)関連の雑誌や写真集に殺虫剤を撒くことになるよりはマシですからね……。

 

早朝に起床、出発。

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朝ごはん。シンカンセンスゴイカタイアイスは放置しすぎて全部溶けたから全部飲んだ

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いただきます
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ご馳走さまでした

途中やたら雪深い地域を通過してびっくりしたり、海が見えてテンション爆上がりしたりしながら過ごした。雪の影響で少し遅れたものの、広島には昼前に着いた。

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本当に広島に着くとは思わなかったので、すごくびっくりした。遠くの、行ったことないところって、行けるんだね。旅ってすごいな!

おなか空いていなかったので、すぐ原爆資料館に行くことにした。路面電車で行けることがわかって絶対に乗りたかった。広い駅を歩くと、観光客向けのボランティアガイドの腕章を着けた人たちがたくさんいてくれるのが目に入る。世界中からたくさんの人たちが訪ねてくるのだろう。今日は私もその一人だ。路面電車は乗り場と乗り方がよくわからなくて3本くらい見送ってしまい、埒があかなかったので、乗ろうとしていた資料館の最寄駅まで行く電車ではなく、原爆ドーム前で下車できるものに飛び乗った。乗る時と降りる時に、それぞれICカードをタッチして精算するみたいだった。なんとかうまくやれてよかった。

原爆ドーム前で降りた。

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静かな場所だった。バカな私はお供物を何も持ってこなかったので、近くの水飲み場から両手で水をすくって、慰霊碑に置いてあるお椀に注ぎ足すことしかできなかった。それでドームを近くで見た。瓦礫が建物内の床を埋め尽くしている。ドーム型の天井からは、たくさんの鳥の声がする。この上空600メートルで、2万人を殺した爆弾が爆発したのだ、たった79年前に。自分でもびっくりしたけれど、しばらく泣いた。

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生活があったのだ

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私はこの殉職者の名前を読むことができる。けれど日本語を読み書きしない(できない)人には、この人たちの名前は知られることはない
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多くのキリスト教徒たちも亡くなった

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ぐるりと周りを歩いていると、すぐそばに大きな川が流れていて、一箇所だけ川に降りていける階段が開放されていた。人がたくさん来るところなのに敢えて危ない環境にしているのには、理由があるはずだと思った。きっと、炎から逃れて、水が欲しくて、この階段から川に入って亡くなった大勢の人たちのためなのだろう。階段には静かに、繰り返し、水が打ち寄せていた。
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詩人の墓碑もあった

しばらく散歩したのち、原爆資料館に行った。正式には、広島平和記念資料館という。ドームから徒歩で行ける。海外からの観光客がやはり多く、音声ガイドは全て貸し出されていた。また、目の前の平和記念公園などを一緒に巡って解説をしてくれる無料ガイドの依頼受付スペースがあり、是非お願いしたかったものの、中の展示をじっくり鑑賞する時間を考えて断念した。

資料館には無料開放エリアもあるが、有料の常設展も大人200円で鑑賞できる。チケット売場に能登の震災の募金箱があったので小銭を入れつつ、鑑賞ルートに従って進んだ。セクションの入り口には、悲惨な展示がある旨の注意書きが丁寧に設置されていて、途中にいくつかある、見学者が操作できる解説パネルでは、日本手話や、その他かなり多くの外国語による解説が聞けるようだった。

 

 

 

もしかしたら写真撮影可の場所もあったのかもしれないが、中の写真は一枚も撮れなかった。とてもそんなことはできなかった。

血と黒い雨のシミが付いた子ども服、変色して「赤鬼」「青鬼」などと呼ばれた水死体を描いた絵、疎開先の子どもに宛てた母親からの手紙、溶けた鉄材、溶岩の表面のように暗くひび割れた肌の写真、熱線で焼きついた影、切除されたケロイドの標本、川に浮かんだ水死体を引き上げるのに使われたフック、「看護ガ至ラズ、オ詫ビ申シ上ゲマス」と書かれた死亡診断書、「緑色がなくて赤と黒と茶色だけがある、地獄の絵だと思った」と当時を振り返る被爆者のインタビュー映像、韓国人被爆者の証言、後遺症に苦しんで崩壊したある家庭の歴史、

そんなものが幾つも幾つも幾つも幾つもあった。石段に焼きついた影は、「うちの人じゃないか」という声が複数のご家族から寄せられているそうだ。当時の子どもの服装一式の展示は、複数の子どもの遺品を集めて作られていた。子どもの服や所持品が多かった。服は全部小さかった。全部小さかった!ずっと泣きながら観て回った。1945年、その年のうちに14万人が亡くなった。14万人だぞ、知っていたか?私は知らなかった。知らなかった。

 

 

展示エリアを出ると、ガラス張りの広い通路があった。吹き抜けのようになっていて天井が高く、目の前の公園を一望できる。置かれた感想ノートを捲ると、様々な言語でメッセージが書かれていた。そのことに少し安堵しつつ、私も名前を書いた。これが私の生きた証のひとつになる。

無料開放エリアには、リトルボーイ*3とファットマン*4の模型、熱線に焼かれたガラス瓶や瓦などが置いてあり、これらは実際にさわることができるようになっていた。さわってみると、ざらざらとしていて、よく見ると表面は沸騰した湯のように細かく泡立ったまま固まっていたのだった。原子爆弾の取り扱いをめぐる多くの国際会議の解説もあった。こんなことが自国で起こったというのに、未だに核兵器禁止条約に批准していない日本という国は狂っているとしか言えない。

署名国、批准国一覧

1階フロアでは企画展をやっていて、無料で鑑賞できる。ここでもガラス片が刺さったままの箪笥や、血のシミが残ったシャツなどが展示されていた。匿名の方が描いた、幼くして犠牲になった妹の絵には、「なぜ妹の人生は○年だったのか」とあって、妹をもつ身としてはかなりしんどい思いだった。みんな誰かの血縁者だが、誰であってもなくてもその命は尊重されるべきだ、もちろん。しかし、しんどかった。

ミュージアムショップには多くの書籍が並んでいて、私は折り鶴のピンバッジと展示会ガイドブック(日本語版)を購入した。展示品を網羅した図録もあったが、自室に収納スペースがないため断念。

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資料館にあったチラシを見て、次は国立広島原爆死没者追悼平和祈念館に行った。この施設にも徒歩で行ける。

地下2階に向かうと、追悼空間の手前に大きな液晶モニターがあり、原爆で亡くなった方々の遺影がぎっしり並んで次々と表示されていた。傍にはその遺影の情報を検索できる装置がある。試しに自分の苗字を入力してみると、多くの検索結果が出てきた。お名前、お写真、ご遺族からの証言、そしてその遺影が何時何分にモニターのどの場所に表示されるのかが書いてあった。お顔を見に来る方々がいらっしゃるのだろう。とても丁寧で優しい仕様だった。

追悼空間の壁面には、原爆が落とされた年のうちに亡くなったとされる14万人と同じ数のタイルを使って、爆心地から見た周囲の町並みが描かれている。空間の中央には、原爆投下時間の8時15分を表したモニュメントがあり、絶えず水が流れていた。追悼の場所には必ず水がある。みんな水を求めて苦しみながら亡くなっていったから。今でもその魂のようなものたちが、ここの水を飲みに来られるのだろうか。椅子があったのでしばらく座って、水の音を聞いていた。

地下1階に上がると、「空白の天気図 ー気象台員たちのヒロシマー」という企画展を開催中だった。映像作品だったので、用意されていた椅子に座って鑑賞した。ナレーションは岸辺一徳だった。

広島に原爆が投下された約1ヶ月後、とても大きな台風(枕崎台風)が日本を襲ったこと、全然知らなかった。広島の気象台に勤めていた気象台員たちは、原爆の爆風で大怪我をしながらも、観測装置を見に行ったり、何としても記録を送ろうと電報を打ちに何時間も歩いたりしたらしい。生き残った当時のスタッフさんは、光を見て爆弾だと瞬時に判断し伏せながらも、秒数をずっと数えていたそうだ。「そんな時にと思われるかもしれませんが、我々、気象をやる者は、いつでも記録を取らなくてはいかんのです」というようなことを仰っていて、美談にしていいのか迷いつつ、その極限のプライドに感嘆しっぱなしだった。出勤途中に熱線を顔に浴びてしまったスタッフさんの火傷がどんどん悪化して、お粥の塩気を痛がるとか、傷からの滲出液が枕に流れて顔の輪郭のシミをつくっていたというお話もあったが、その後回復されたみたいで嬉しかった。

戦時中は気象情報が軍事機密になるため、天気予報は長らく禁止されており、民間人には台風情報が全く伝わっておらず、それが被害を大きくしてしまったことも知らなかった。でも映画「窓ぎわのトットちゃん」でラジオから流れてくる天気予報がいつの間にか放送されなくなっている描写があったのを思い出して、さすがの出来だったんだな……と戦慄した。

平和祈念館を出て、公園を少し見た。

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ずっと燃えていた

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広い

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「安らかに眠って下さい  過ちは繰り返しませぬから」

像の周りには電話ボックスのようなブースがいくつもあって、中に千羽鶴を投函できるようになっていた。そのうちのひとつに「今日はここに入れてください」と看板が立っている。内容量を均すために日替わりで収納していくシステムなのだろうか。そういえば、資料館のショップにはこれらの千羽鶴から作られた紙でできた製品もあった気がする。

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学徒動員のモニュメントのようなものも近くにあったと思う。戦争をしたがっているとしか考えられない近年の日本の政治を思うと、学徒動員も過去のものではなくなるのかもしれない。

 

最後にもう一度原爆ドームを見に戻った。離れがたくてうろついているうちに、すっかり日が暮れてしまった。

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島風お好み焼き食べたかったけど、新幹線で美味しそうなにおいを振りまくわけにもいかなかったので、カキフライ定食を食べた。お隣のお客さんたちが、ましゃが今度長崎でパレードに出演する話をされていて、ついニヤニヤした。ごはん大盛りを完食して、駅で生もみじ饅頭を買って帰った。

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美味しかった!

 

勉強できたかはわからないし、泣いただけで終わってしまった気もするけど、行ってよかった。今年の8月6日は、きっとこれまでとは違う気持ちで迎えることになるだろう。どこかに行くというのは、そうやって色んな街や物事を少しずつ自分事にしていくことなのかもしれない。

科学者は作った後のことも考えないといけない、と湯川先生*5も確か言っていた。私に原爆の責任はないけど、二度と誰にも使わせない責任はあると思う。今後もあらゆる戦争に反対し、日本が核兵器禁止条約に批准するよう意見を言っていこう。

 

 

ところで、今回の広島行きにあたって、何年かぶりにトイカメラを連れていった。機種は今は亡きHolga 135BC*6、使ったフィルムはKodakのUltra Max ISO400の36枚撮り。35ミリのカラーネガです。久しぶりに量販店のフィルムコーナー行ったら売場がえらく縮小されていて種類も全然なかったので、あちこち探して買った。2000円くらいしてドン引きした。前は半額以下だった気がする……。

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うそみたいに軽くて、機能がほとんどない。晴れか曇りか、ノーマルかバルブか、くらいしか選べないし、ピント合わせの調整も全部勘でやる。ファインダー覗かない時すらある。でも撮れるし、この適当さがいいんだよな

フィルム装填の仕方を完全に忘れたので、夜中に部屋の電気を消してネットで調べながらコソコソやって楽しかった。なんとかなったけど、原爆ドームを撮っている時急に巻き戻しクランクが動かなくなって、これは中でフィルムがスリットから抜けてるなと思い、感光覚悟でリュックの中で裏蓋を開けたので、何枚かはダメになってしまった。でも撮れたのもあるので、ここに載せておく。どうですか、結構いいでしょう。

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このへん感光がひどいな
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追悼の場所ではどこでも、水がずっと捧げられている
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鳥がいた
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また鳥
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橋からの眺め
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原爆ドーム前
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*1:バービーのボーイフレンドという設定の男性キャラクター

*2:亡くなった祖父母は旅行好きだったから、幼い頃は連れていかれたが、能動的に行ったことはない

*3:広島に落とされた原子爆弾の通称

*4:長崎に落とされた原子爆弾の通称

*5:テレビドラマ「ガリレオ」シリーズで、最推し・福山雅治が主演を務めたキャラクター。優秀な物理学者という設定

*6:ロシア製のトイカメラ。BCはBlack Cornerの略で、ほかのモデルより、四隅が暗くなるトンネル効果が出やすい

福山雅治ライブフィルム「言霊の幸わう夏@NIPPON BUDOKAN 2023」の話

私の最推し・福山雅治(公式あだ名:ましゃ)がライブの様子を映画にした。私がチケット取れなかったライブだった。ファンクラブ限定版と一般発売版の計2種類のムビチケを1枚ずつ買い、2回ともグッズTシャツを着て観に行った。

以下に続く感想で、あたかも当時現地にいたかのような言い回しが頻発するが、それはあまりにも没入しすぎてそのように振る舞っているだけです。2回とも、発声可能上映ではなく通常上映に行き、1回目はDolbyで観た。

 

もくじ

 

 

オープニング

いま韓国のお姉さま方に大人気だという柊木陽太くん(映画「怪物」効果)が、幼年期のましゃ役として武道館ライブを訪れるところから、この映画は始まる。客席のましゃは数十年後に武道館を埋める自分を見、ステージのましゃは音楽をやって生きていきたいと願っていたかつての自分を客席に見る。このことを、ましゃの長年の相棒であるアナウンサーの荘口彰久さんが開演前の案内として語る。

この時点で、「ああ、ましゃは今回"これ"以外の解釈を許したくないんだな」と思った。客席に座るひとりの少年という、何かしらの「概念」に吸収されてしまいがちな属性を持つこの描写は、何も言われなければ例えば「音楽をやって生きていけたらと夢見ている誰か」とか「興味ないけどなんかチケット渡されて行けって言われたから来ただけの非ファン」とかの概念、みたいな想像や、何らかの解釈の余地があると思うんだけど、「あの子は幼年期の福山雅治自身です」と公式から言われたら、はいわかりました、しか言うことがない。良くも悪くも、「このように製作しましたので、そのつもりで」と明確に通達される、だからこそこれはライブDVDとは異なるものとして、ましゃは製作に踏み切ったのだな、と鑑賞態度を確認した。

その後、カメラはステージ上の各演奏メンバーのセクションを舐めるように通り過ぎて(セッティング見るの楽しい!)、ましゃがステージへ向かう後ろ姿を追う。青いチェック柄のセットアップを着て、1万人が自分を待っているステージへ迷わず歩いていく、その足取りの確かさと気軽さと凄まじさに圧倒された。

 

少年

1曲目で来るとは思わなかった。この曲はアウトロの「名も無きこの歌  君へのこの歌  もう一度逢えたら  君だけに届けよう」のフレーズをお客さんが歌う、いわゆる合唱曲として定着した歌である。このライブではコロナ禍明けで*1初めて声出しを解禁していたので、余程歌ってほしかった/歌わせてあげたかったのだろうか。客席に向けたマイクを指さす、ここに届けて!と言わんばかりのましゃの仕草に、客席は歌声をもって応えていた。泣いているお客さんの横顔が映って、1曲目でもう泣いちゃうのわかる!わかるよ〜!!て勝手にエアハグした。好きな人がニコニコ笑って楽しそうにしてて、空気がふるえていて、自分がいて、全部がもうそれだけなんだよね。わかるよ〜〜!!

客席を彩る色とりどりのライトバングル*2とステージの照明を浴びてきらきらと光る瞳が美しくて涙が出たけど、正直声出し解禁するならマスク着用必須にするべきだったと思う。バンドメンバーたちも平均年齢高めなんだし、医療従事者や基礎疾患のある人はマスク任意の現場には足を運べないでしょう。ましゃひとりの意向で任意になったとは思わないけど、いちばん命にかかわる人に合わせてほしかった。

 

暗闇の中で飛べ

最新アルバム「AKIRA」の中で一二を争うフェイバリット。紅白歌合戦はこれを歌うべきだと毎年思っている。冒頭の「つまり私は私に  熱狂していたいのだ  それこそが  私が生きる意味になるのだから」の歌詞は、映画や音楽やお芝居など好きなものを楽しむために生きている今の私を肯定してくれているみたいで嬉しい。まあ肯定してくれなくてもこのように生きますが。あとサビの「さぁ〜こっのっく〜らっやっみ〜の中で〜〜  く〜らっやっみ〜っのっ中で飛ぶんだよ〜〜」の「っ」の跳ねるような歌い方に合わせて、頭が同じようにちょっと上下に跳ねてるのが好き。ソロを弾いている今ちゃん*3の口元がもにゅもにゅしていてかわいい。父曰く、昔からの癖らしい。かわいいね。

歌詞の好きなところはまだあって、「そう  たった一回の人生に  最低は  最高は  何度でもある」で「最高」よりも先に「最低」がくるところが人生という感じで良い。一方で、「悔し涙など人に  見せずにやってきたのだ  弱さや劣等感は  隠して笑ったのだ」の部分では、私とましゃってマジで全然違うんだなと感じる。私はそもそも人と争ったり競ったりするのが大嫌いで、悔し涙も向上心のかけらもなく、悔しさや嫉妬や劣等感がバネに全くならないタイプなので。余談だけど、だからI am a HEROも全然共感できなくて笑う。でも好きな曲だよ。

 

零 -ZERO-

この曲ではいつもステージが火を噴くので景気が良くて大好き。拓ちゃん*4のサックスも全編にわたり火を噴いており最高。ちょっとだけテンポが速い気もするのがライブ感あっていい。ましゃの手がカメラを撫でるように引かれていって間奏が始まるのも良すぎる。

あと、アウトロでもう一回サビ前と同じ超盛り上がるフレーズがきて、ましゃがアコギ*5を高速ストローク*6するのちょっと大変そうだけど音がかっこよくて大好き。今後も頑張ってほしい。あれは当然ライブアレンジなので、自分でプレイリスト作ってCD音源で楽しんでいる時いつも物足りなくてア゛ァ゛〜゛〜゛!゛!゛てなるので、全てのライブでライブアルバム出してほしい。

 

BEAUTIFUL DAY 

超超超大好きな曲で、いつも弾いて遊んでるから嬉しかった。晴れた日にはいつも聴きたくなる。ましゃはファイヤーウォーター?なんだっけ?あの映えるペイントのかっこいいストラト*7を弾いていて、アコギ担当じゃないの珍しいなと思った。おぐちゃん*8はかわいい虹色のエレキギターを使っていて、今ちゃんはペダルスチールギターだった。ペダルスチールは、ターンテーブルみたいなやつに弦が張ってあって、座ってピアノのように足でペダルを踏みつつ、スライドバー*9とフィンガーピック*10とサムピック*11を使って弾くギターで、今ちゃんは名手で有名なのだ。このペダルスチールはこの後も何度か登場していて、今ちゃんのペダルスチール演奏が聴けるなんて、ましゃの現場は最高だな……と思うなどした。

「空は青くて  海も碧くて」からの最後のパートでましゃは3音のリフ(伝われ)を弾いていて、たいへんお恥ずかしいことにこの時初めてこの音を認識した。プロオーディエンス失格でごめん。あとアウトロでおぐちゃんとましゃが一緒に細かくピロピロ弾くライブアレンジ(伝われ)も大好きだから、やっぱり毎回ライブアルバム出してほしい。

演奏後にまたろうさん*12が譜面を取って、後ろに控えていたスタッフさんに振り向きもせず渡していて、クソ……かっこいいなんて思いたくないのに……クソが……と思いながらそれを見ていた。スタッフさんの丁寧なお仕事、いつもありがとうございます。

 

18 〜eighteen〜

どうしても音楽やりたくてサラリーマンをすぐ辞めて寝台列車に乗って、何もない(と、ましゃは当時思っていた)長崎を飛び出したましゃを思わせる歌。サビでは伸ばした腕をゆらゆらさせて、どこかや誰かに手を振っていたくなる。

私にもふるさとがあって、疎遠になってしまった幼馴染たちと毎日遊んでいたこととか、当時はあそこが全てだったのに今では拍子抜けするくらい小さく感じるあの公園とか、色々思い出はあるけど、今も当時も何かに強烈に憧れていたり夢を持っていたりはしなかったから、離れる時も憎しみはなくて、ただ愛していた。これは和解の歌だけど、憎いまま二度と訪ねない人もたくさんいるだろう。

たぶん私がましゃの歌に居られないことが多いタイプの人間だからだと思うけど、この歌に限らず、私はましゃの歌を聴きながら、歌の外側にいるのであろう人たちや心に思いを馳せがち。

 

飛び立ててよかったね……という感想が最初に出てきてしまう。プロオーディエンスとして、掛け合い部分を中心に勉強させていただきました。詳しくは過去記事を参照してください。あと、シンプルに名曲。いつでも聴きたいよ。

あの時は誠に申し訳ございませんでした

 

巻き戻した夏

イントロドンチャレンジ失敗して悔しかった。かなり久しぶりに聴く気がする。曲タイトルが秀逸だけど、冒頭の歌詞がそのまんま「巻き戻した夏の〜」なのでちょっと面白くなってしまう。間奏のギターソロがかなり気持ちよさそうで良かった。

この曲、コーラス隊がいてくれたら楽しかったと思うけど、急に決まったライブだったからご都合がつかなかったのかな。まさか……人件費……削減……!?

 

Squall

色褪せない名曲。花道の先にあるパフォーマンスエリアで歌っていて、天井からたくさんぶら下がっている小さなライト群が白く光りながらゆっくり上下して、雨の雫を表現していて綺麗だった。ましゃのライブは舞台装置も楽しめるのでお得。間奏でましゃはマイクに指を寄せてゆっくりと鳴らしていて、ドラマ「ラストマン  全盲の捜査官」で吹替じゃなく指を鳴らせる人だとわかってはいたけど、不発が怖くないのか!?と思ってずっとハラハラしていた。音はたいへん美しく間奏にハマっていた。

 

ひまわり

床パネルに映るひまわりが綺麗だった。「夕涼み  肩寄せて  宵祭り」の歌詞のところで肩に手をやってくれてありがたい。関係者席の大泉洋〜!泣くな〜!*13

 

想望

トップスだけお着替えしていた。ゆったりとしたシルエットの白いスタンドカラーシャツを羽織って、右胸に大きな青いコサージュ。かわいかった。感想としては、戦争反対、それ以外言うことはないです。

 

KISSして

しっとり系が続いた前半から、後半一発目はこの超ウルトラスーパー盛り上がる大好きな曲。私は湯川先生*14経由でましゃファンになったので、この曲を聴くと、ドラマシーズン1最終回を正座しながらリアタイ*15して「KISSしろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!」と叫んでのたうち回った高校生の頃を思い出します。

ましゃはそういう厄介オタクの気持ちも汲んでくれるので、サビの「KISSして」のフレーズは観客に叫ばせてくれる。このサビを冒頭にもってくるライブアレンジ、溜めに溜めながら「武道館!」と囁かれ、KISSしてと歌えば「サンキュー!」とまた囁かれるので、フゥ〜〜〜!!しか言えなくなる。ロックなビートのセルフカバー版はかなり盛り上がる。「ハートの宇宙  今も拡大中」のところで、両手で胸にハートをつくったあと広げてくれたんだけど、ハートがちょっと下手でかわいかった。あと、演奏中の映像が明らかに四色問題*16をモチーフにしていて、あんなに切なく描写された問題がだいぶポップになっており、情緒が大変だった。公開当時、PC用のスクリーンセーバーの配布キャンペーンがあって、ゲットするために出題された四色問題を遊んだのを思い出した。いい映画です。

いちばん最後にお客さんが「KISSして」コールをする時「……SSして〜!」になってしまって、ましゃがエッ!??ってズッコケながらも演奏をやり切って、でも終わって照明が落ちる瞬間に「KISSしてって言ってよお!!」と叫んでいてかわいすぎて映画館のシートから転がり落ちた。

 

HEAVEN

Gang★に次ぐセクシーソング。コーラスたっぷりの間奏が好きだから、いらっしゃらなくて残念だけど、ちゃんとお立ち台はあったのでよかった。振っていたタオルを早々に落として、太腿の内側や際どいところに指を這わせるいつものパフォーマンスがあり、久しぶりに見たので感慨深かった。本人はこれやりながら「このお決まりのパフォーマンス、お客さんたちに、やるかな?やるかな?あぁやった、って、パンダみたいに思われてるのかな……」って思ってるの深刻な悩みなのにちょっと面白い*17。でも真面目な話、自分の体を性的に魅せるああいう振り付けは、ご本人が嫌だったらやらないほうがいいと思う。

アウトロ付近で山ちゃん*18がかなり楽しそうにニコニコで叩いていてよかった。目線からして、またろうさんとタイミングを合わせていたのかもしれない。バンドって感じだ。

 

私の中で完全に架空ミュージカルの劇中歌になっている歌。人間離れしている(と周りから思われている)人間を人間に繋ぎ止める歌。ここぞという瞬間にましゃの左目に鮮やかな緑が宿っていて、心の中のオタク女児が大喜び。アウトロの金原さん*19の手拍子が力強くてかっこいい!

 

革命

「何のためにこの時代に生まれ来たのか」のパートは好きじゃないけど、ほかは好き。あらゆる差別と戦う力をくれる歌。特にここ数年は国民vs政府の戦いが激化していることもあり、"ふつうに考えて"当然人道の側に立っていたい私としては、「時代は動く  目撃者ではなくって  ただ自分が動く  当事者になれるか?」の歌詞にドキッとする。

いまの日本には自責ではどうにもならない問題が多すぎて、これはもう国(政府)をどうにかするしかないんだけど、そのように考えるためにはまず自分がちゃんと色んな勉強をして、色んな優しさを身につける必要があり、それにはかなりの痛みと恐怖を伴う場合がある。自分が誰かに加害をしてきたと気づく時とか。けれどそれを認めないことには前に進めないから、そうやって少しずつ変わっていってくれる人と、その人を待ちながら、あるいは待たずに、私じゃなくお前が変われよと叫べる人とが連帯して、怒れる時に怒っていかなければならない。当事者になろう。実際、私たちはどうしようもなく当事者なのだから。

 

あの夏も 海も 空も

ましゃの夏歌の中ではちょっと上位に入るフェイバリット。直球の恋愛ソングなんだけど、メロディーが美しいからあまり気にせず聴ける。サビの「君の他には」の「ほ」を発音する強さが好き。意外にもほとんどコブシを回さずに歌うので、そこも好きポイント。

 

ライブがまた始まっていくんじゃないかと思ってしまう、伸びやかなシンセ*20とギター、鼓動みたいなバスドラ*21を環にもつ恒星のような歌。初めて聴いた時はそんなに好きじゃなかったけど、だんだん好きになってきた。サビの手拍子が秒速2万9千キロの速さでステージに届いたらいいのに。

 

ヒトツボシ

ガリレオソングのひとつ*22。ましゃはガリレオ映画の時はいつも誰かを救済しようとする歌をつくって、その魂をまなざしていて、とても優しい。セルフカバー版は次のアルバムのボーナストラックに収録してください。

メインステージで歌っていたから、花道のライト群が"ヒトツボシ"の演出をしていたのかは確認できなかった。もししてくれていたら素敵だな。

 

クスノキ

キャプテン*23を呼び戻してふたりで披露してくれた、長崎の原爆の被害を生き抜いた被爆樹木のひとつである、山王神社の大楠を歌ったうた。収録ライブはまさにその時期に開催されたため、非常に意義のあるセットリスト入りになっている。ましゃは被爆二世のアイデンティティを持っているので、思うところがあるのだろう。だからこそやっぱり、戦争反対って口に出すべきだよ。

ましゃが楽曲発表以降にライブ会場等で集めた募金を基に設立された「クスノキ基金」。運営は長崎市。お金は被爆樹木の保全等に使用される

 

Dear

94年発売のアルバム「ON AND ON」収録で、アルバム曲ながらずっと高いファン人気を誇っているバラード。クラシックギターを爪弾きながら、サビではマイクから離れて生声を披露。四方を順に向きながら歌って、サビを歌い終わる頃にマイクに戻ってくる時の声の響き方の移ろいが感動的だった。歌い方はちょっと溜めすぎだったけど。ギターのサウンドホール*24に口を寄せて歌った瞬間の客席のどよめきがわかって、音響が素晴らしすぎる。いい仕事をありがとうございます。

 

家族になろうよ

次々映し出されるお客さんの中に防音イヤーマフ*25を着けている子どもがいて、随分しっかりした保護者さんがついているんだなと思って嬉しかった。

 

エンディング

終演のご挨拶にて、観客からの「KISSして」コールが最後うまくいかなかったことに不満を隠さないましゃ。

「KISSしてって言ってくれなかった時はどうしようかと思いました。(※ここで客席がちょっとざわつく)これ言うと、いや言ったじゃん!って空気になるよね」

「もう一回言ってもらってもいいかな?」

全くしょうがねえな、このわがままプリンセスは……。

「立見、2階スタンド、どうもありがとう!全部届いてます。1階スタンドもアリーナもありがとう!また逢いましょう!」

「KISSして〜〜!!」

「"また逢いましょう  またやりましょう"って言ってるでしょいつも。早い!フライング!」

お別れのフレーズ「また逢おう  またやろう」を言い終える前にコールが入ってまたご不満のプリンセス。いや、そんなローカルルール、初参加の人たちにはわからないじゃん……!?と思いつつ、ここまで全体重をかけて甘えられると全部許したくなる。その直後に、

「そういうところが、かわいいけどね?」

とウインクを連発され、全部許した。

「じゃあ……"立見。スタンドもありがとう!アリーナもありがとう!また逢いましょう、またやりましょう!バイバイ!"」

「KISSして〜〜!!」

満面の笑み。インターネットで「ご満悦」で画像検索したらあの顔が出てくると思う。プリンセスはこれに味を占めて「また逢いましょう、またやりましょう!バイバイ!」「KISSして〜〜!!」「(投げキス)」「フゥ〜〜〜!!」を無限に繰り返し、最後はぴょんぴょん飛び跳ねながら全方位にキスを振りまいて帰っていった。

 

その他、まとめ

バンドメンバーたちがましゃを見つめてタイミングを計ったりしてるのを見るのが大好きだから、映り込むたびに嬉しくなった。ましゃのほうもアウトロの終わり際にはギターや片足を大きく振り上げたりして合図していて、バンドって最高〜!

どこかの曲で、ましゃが「Yeah-hoo!」と何度か盛り上がっていてかなりいい感じだった。ましゃはあんまりそういう声をマイクに乗せないんだけど、私はましゃが楽しそうにしていたり嬉しそうにしているのを見るのが大好きなので、気持ちがあふれた時はどんどん言ってほしい。もちろん演技をしてほしいわけではなく、ただでさえましゃはファンが自分の笑顔や楽しむ姿を見て楽しんでくれることをわかっていてやってくれて、ファンもそのように気遣われていることを自覚していて、それをましゃも……という感じで、気遣いと優しさのマトリョーシカみたいになっているので。この無限ループを終わらせることができるのは、ましゃと私たちの『信頼』しかないと思う。ましゃは私たちが心から楽しんでいると信じる、私たちはましゃが心から楽しんでいると信じる、そうやっていこう。

たぶんDear家族になろうよの時だったと思うけど、ましゃが別のマイクに移るたびにスタッフさんがすぐにやって来て、使っていないほうのマイクスタンドを動かし、必ずましゃの現在の立ち位置の真後ろにくるように調整してくれていて、ましゃよりもその職人芸が気になってずっと見ていた。すごい仕事だ……いつもありがとうございます。

あとこれもたぶんDear家族になろうよで、ましゃがスタッフさんに向かって指を上に上げるジェスチャーをしていて、何かを指示していたんだと思うけど、テンション上げろの仕草だと思ったのかお客さんたちがワッと盛り上がっていてよかった。

MCがほぼカットされていて、我が最強のメンバーたちの紹介と山ちゃんの「お〜〜〜〜い!!*26」もなかったのに、メンバーみんなで手を繋いで万歳三唱のところとKISSしてコールおかわりのプリンセスムーブは(たぶん)丸々入っていて笑った。ましゃありがとう。万歳の時拓ちゃんがちょっと慌てて手を繋ぎにいっていてかわいかった。

演奏中に時折、海の煌めきや、波止場の灯台、青い空などのごく短いカットが挟まれていて(会場のモニターに映っているのを更に映しているのではなく、映画に挿入されている)、この曲の時はこういう心象風景がましゃには見えているんだな、と思ったら心臓爆発しそうだった。ライブDVDとの差別化の意義としてましゃがこの作品の製作に見出したのは、『ライブの様子をそのまま再現するのではなく、自分の頭の中にある理想の音と映像を表現する』という点だったから、あんなに美しいものを見ていたくて、あんなに大きな歓声に聴こえていたいのだと思うと、それだけで泣きそうだった。ましゃ、大事なものをシェアしてくれてありがとう。

 

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また逢おう、またやろうな

 

我が最強のメンバーたち

キーボード(バンドマスター):井上鑑

ギター:今剛

ギター:小倉博和

ベース:高水"大仏"健司

ドラム:山木秀夫

バイオリン:金原千恵子

サックス、フルート:山本拓夫

パーカッション:三沢またろう

 

セットリスト

M-01  少年

M-02  暗闇の中で飛べ

M-03  零 -ZERO-

M-04  BEAUTIFUL DAY

M-05  18 〜eighteen〜

M-06  虹

M-07  巻き戻した夏

M-08  Squall

M-09  ひまわり

M-10  想望

M-11  KISSして (KOH+)

M-12  HEAVEN

M-13  妖

M-14  革命

M-15  あの夏も 海も 空も

En-01  光

En-02  ヒトツボシ

En-03  クスノキ

En-04  Dear

Endroll  家族になろうよ

 

 

 

*1:私は全く明けたと思っていません。引き続きマスク着用や手洗いなどを継続していく立場です

*2:公式の光り物グッズ。手首に嵌めて、手動スイッチで点灯させて使う。ボタン電池

*3:今剛、こんつよし。超激ヤバくそうまファンタスティックギタリスト

*4:山本拓夫、やまもとたくお。サックスとフルート担当。超うまい激ヤバミュージシャン

*5:アコースティックギターの略

*6:ギターの弾き方のひとつ。ソロパートとかのように音を一つひとつ弾くのではなく、複数本の弦をジャカジャカやるやつ

*7:ストラトキャスターの略。大手ギターメーカーFender社製のエレキギターのひとつ

*8:小倉博和おぐらひろかず。激うまギタリスト

*9:弦を押さえるほうの手の指に嵌めて使う、金属やガラスでできた筒状の道具。弦を押さえず、上にそっと置いて這わせて使うので、音の移り方が非常に滑らかになる

*10:親指以外の指に嵌めて使うピック

*11:親指に嵌めて使うピック

*12:三沢またろう、みさわまたろう。パーカッショニスト。ライブ情報腹いせ早バレ野郎

*13:大泉洋はこの曲が好きで、聴くといつも泣いてしまうらしい

*14:ドラマ「ガリレオ」シリーズで、ましゃが演じた主人公、湯川学のこと。この曲はドラマのシーズン1の主題歌だった

*15:リアルタイム視聴。録画を後日観るのではなく、任意の番組が放送される時点でテレビ等で視聴すること

*16:二次元上のどんな地図でも、四色あれば隣同士の領域が同じ色にならないように塗り分けることができるという、数学の難問のひとつ。ましゃが主人公を演じたドラマ「ガリレオ」の映画「容疑者Xの献身」に登場した

*17:2020年のラジオで言っていた

*18:山木秀夫、やまきひでお。超絶ウルトラ凄腕チャーミングドラマー

*19:金原千恵子、きんばらちえこ。超絶ウルトラゴージャス演奏がうまいバイオリニスト。いつもノリノリでステージにいてくれる

*20:シンセサイザー鍵盤楽器のひとつ。鍵盤に限らない様々な楽器の音を出したり、合成したりできる

*21:バスドラム。ドラムセットの中で最もサイズが大きく、最も低い音を出せるドラム。足元に置いて、ペダルを踏んで叩いて演奏する

*22:ドラマ「ガリレオ」シリーズの映画3作目、「沈黙のパレード」主題歌

*23:井上鑑、いのうえあきら。長年ましゃの楽曲のアレンジをしてくれている。ましゃバンドのバンドマスターでもある。アンコールでのグッズTシャツの着こなしがいつもオシャレ

*24:アコギや、一部のエレキのボディに開けられている穴。アコギの場合はボディの中心に丸く開いている。ボディ内の空洞で響いて増幅された音が、この穴から出てくる

*25:大きな音などから耳を守る、ヘッドフォン型の防音具のこと。ましゃのライブではキャノンで金テープが飛んだり、空砲が撃たれたりと大きな爆発音がする演出があるので、心配な人は用意して楽しんでほしい

*26:最後のメンバー紹介の時、山ちゃんとお客さんたちで「お〜〜〜〜い!!」を言い合うのがお決まりのご挨拶

石田ショーキチNew Year 詣 Rock 2024に参加した話

今年も推しと一緒に初詣に行ったあとライブをやるという恐ろしいイベントに参加したので、その話をします。

推しの名前は石田ショーキチといいます。演劇集団キャラメルボックスに楽曲を提供したり、たまにアニメの仕事もしています。あと、スピッツのベーシスト田村くん、ウルフルズのドラマーサンコンJr.さん、元BANGEE JUMP FESTIVALのギターボーカル町田直隆さんとMOTORWORKSっていうバンドもやっていますので、よろしく。

 

 

ライブ会場は鎌倉のCafe GOATEE。一旦そこに集合してから、鶴岡八幡宮に初詣に行き、記念写真を撮って現地解散、指定の時間までにカフェに戻り、ライブスタートになる。

ショーキチさんのライブチケットは先着メール受付という信じられない形態で販売されることがあり、今回もそれだった。私はGmailの予約送信機能を使って優勝し、整理番号1番であった。お店からの返信メールに書いてあった整理番号を確認したときはさすがに震えた。1番ってほんとにあるんだね。なんだか、宝くじの当選者はどこかに必ずいるみたいな、ファンタジーな気持ちで当日を迎えた。

同じく参加するフォロワーに現地でご挨拶する予定があったので、前日に買っておいた菓子折りと財布と文庫本を持って鎌倉へ。人混みをすり抜けてお店に着き、参加者の方々と整理番号を確認し合い、番号順になんとなく列を形成する。カフェはビルの上階にあり*1、螺旋階段にぐるりと並ぶ格好になる。一番乗りで店内に入る。ショーキチさんが脇でふつうに歯磨きしていてビビる。震える足を叱咤し、ショーキチさんが座るであろう椅子の正面に腰を下ろす。こじんまりとした素敵な雰囲気のお店で、椅子を限界まで多く配置してくれていたが、参加人数はたぶん三十名前後だろう。緊張して喉カラカラなので早速ドリンクを注文し、ちびちびやりながら文庫本を読んだ。頭に入ってくるわけない。フォロワーとは無事に店内でご挨拶とお菓子のお渡しができ、お返しもいただいてしまって恐縮したけど嬉しかった。優しそうなひとでよかった。

 

程よい時間でぞろぞろと店外へ出て八幡宮へ。ショーキチさんの白いダッフルコート(かわいい〜)と寒色のハットを目印にして歩く。彼は背が高いのでギリギリ見つけられる。人混みがすごい。今日は成人の日なのだ。今日のために昨日美容院で担当のお兄さんにゆるふわオシャレパーマをかけてもらったのだが、受付してくれた別のお兄さんに「成人の日前日でバタバタしていてごめんなさいね」と挨拶されたのを思い出した。大勢の人たちが気持ちと労力をかけて今日を祝っている。素敵なことです。

通りすがりの親切な方に集合写真を撮ってもらい、長い階段を登り、お参りをする。あとがつかえていてあまり時間をかけられなかったけど、かろうじてウクライナパレスチナの即時停戦だけは願った。その時つい癖でお賽銭を投げ入れてしまい、今たいへん後悔している。性的マイノリティへの立場は表明しないけどマイノリティ含む皆さまからのお金は欲しいです〜みたいな人権意識のかけらもない卑怯な腰抜けどもにお金払うんじゃなかった。だからおみくじは買わなかった。

鶴岡八幡宮さんアンケート送付対象になってますよね。無回答っすか?

お参りを終えたあとは現地解散になり、ショーキチさんはライブの準備のため一目散にカフェへ帰っていく。私もフォロワーもおみくじを引かなかったので、一緒にさっさと帰ることにした。途中、先を行っていたはずが引き返してきたショーキチさんに「ここ、通れないみたいですよ」と声をかけられ、なるほど何やら儀式が始まっていて通行止めになっていた。遠回りしてぶらぶら歩くことにした。大きな池のそばにたくさん鳩がいて、人慣れしまくっていて、保護者たちに連れられた小さい人たちに群がりまくり、ギャン泣きで鳩に襲われたと大人に言いつけている人もいた。トラウマにならないといいのだけど……。

 

なかなかの遠回りにはなったが無事に大通りまで辿り着き、フォロワーとぽつぽつと話しながらカフェへ帰ってきた。ふたたびのドリンク注文。ほかの方たちは慣れたものでお土産を買って帰ってきたりしていて、格の違いを見せつけられて震えた。鳩サブレーって、買ってもいいのか。ライブで心がいっぱいいっぱいでそんな発想はなかった。来年は買おう。鳩サブレーおいしいから大好き。1日500枚食える。

ショーキチさんの使用ギターはもちろんアコースティック、今日は6弦だった*2。ボディをよく見ると、ピックガード*3の形に色が薄くなっているところがある。こんなに細かいところまで気がつける距離に座ったのは初めてだった。せっかく整理番号1番だしとイキって真正面に陣取ったけど、やっぱり生意気だったかもしれない。今ならお客さんと一切目を合わせずにソロライブをやりきったユタカの気持ちがわかる。

マジで目が合わなくて面白かった。おれたちが見えないのか、こんなに近くにいるのに

 

1曲目がまさかの蒼天航路で、もうライブが終わったのかと錯覚しそうになった。なんとなく物語のラストを飾ってくれる歌のイメージ。「切り抜き飾りたいくらいの」のところで声に合わせて音がひとつずつ移っていくところが大好き。早速めちゃくちゃ声調子良さそうで最高。次のPlanet Queen超大好きだから嬉しかった!私はショーキチさんのつくる音楽のことを、もし月に音楽が流れているとしたら、きっとこんな音だろう、という音楽だと感じているふしがあるんだけど、この曲はまさにそれで、聴いているといつでも月に行ける。その次には、このほうがずっと弾きやすい、と言ってかなり大胆にアレンジされた2曲があって、支える手。「長過ぎるこの道のりの果て  約束の場所に手が届く」のメロディーが好きすぎる。

そして年末に続いてビートルズのカバーがあり、ショーキチさんがジョンレノンの転調がいかに天才的かということを力説していた。私はギターで遊ぶにあたり音楽理論を全く学んでいないので、全部へ〜〜って聞いていた。逆に全く学ばなくたって楽しめるのも音楽の力のひとつだなと思いつつ、知識があれば解像度の高い楽しみ方ができるのだろうとも思う。世の中の作曲家さんたちはえらい。すごい!いつもありがとう!

 

休憩タイム。この時に、境内で撮った集合写真をショーキチさんがGoogleドライブにアップロードし、URLをQRコードにしてくれて、iPadに表示させて置いてくれた。無事に写真もらえたけど、もうなんか面倒だからiPhone勢はAirDropでいいのでは!?Android勢は知らん。

 

休憩後の一発目はMISS。サビ前までのメロディーが特に天才。ピアノを弾きながら歌う、客席に向けられた背中がでかい。ハロー・センチメンタル・パンクスは、近年結構いいじゃんと思うようになったというScudelia Electro時代のアルバムElectroks収録。これもサビ前が好き。ピアノ演奏鉄板のSUPER SONIC LEVELはScudeliaの1枚目のアルバムに収録されていて、デビューでこれはさすがに洗練されすぎ。天下のプロデュース集団のご挨拶代わりの実力でぶん殴られてしまう。最高だよ!

続いてこれもScudeliaのIf Only I Could Kissは低い声で歌うところが多くてセクシーでよい。ショーキチさんは絶対音外さないファルセットマンなところも素敵だけど、低い声もたいへん魅力的で、「come back to me again」のところが最高。何度聴いても最高なので何度でもセットリストに入れてください。

ところで、どこかのMCで2月にやるScudeliaのライブの話が出たんだけど、これはもう正式に再結成ってことでいいんですか?昨年のショーキチさんデビュー30周年記念ライブ3連発の中でぬるっと復活したときはあの日限りなのかと思っていたので、再結成なら再結成でちゃんと声明を出して公式サイトとかSNSとか整えてもらっていいですか?未だに半信半疑です。あと、「(メンバーの)寺田さんが乗り気で、ハコ*4見つけてくるから!って言って、おさえてきたのがキャパ100人のところで。100人じゃどうにもならないですよって言ったら、そお!?って。で、2分で即完売」とショーキチさんは笑っていたけど、「そお!?」じゃないんだよな。100席が2分で完売してもまだあなた方のファンの人数がわからないんですか?寺田先生聞いてますか?いいから次は黙ってKアリーナでやれ。わかったな。

絶対やると思った七里ヶ浜AWAYも最高だった。七里ヶ浜というのは地名で、今回のライブ会場である鎌倉からそれほど離れていない、その名の通り海沿いの浜辺である。この曲はシングルCDとして発売されていて、そこにはたくさんの音や効果で構成されている通常版のほかに、ピアノとエレキギターだけで演奏されているバージョンが収録されており、私はそちらのほうが好きなので、ピアノ弾き語りで聴けてとても嬉しかった。私がもしお酒飲めるタイプの人だったら、影響されて絶対帰り道で白ワイン買ってた。

本編最後には、プロデュースを手掛けているガールズコーラスグループ、まちだガールズ・クワイアに提供したくじら座のミラのセルフカバー、年末ライブでは「湿っぽくなっちゃうから」演奏されなかったMOTORWORKSThe End、そしてScudeliaのさよならノーチラス号The Endは「「The End」まで見届けたエンドロール  誰もが席を立つ喧騒に紛れて  僕はといえばまだプロローグ」という冒頭の歌詞があまりにも置いていく/置いていかれる側の唐突さを表しすぎていて、メロディーの美しさも相まってかなりさみしい。「See me now...」と歌われたので頑張ってガン見した。見てるよ!!真正面から見つめてるよ〜〜!!!そのあとにパワーありありのノーチラス号をやってくれて助かった。これも1stアルバムの、しかも1曲目。名盤すぎんだろ。

 

そのあとのアンコールはお客さんからのリクエストでルカ、そしてショーキチさん選曲の厚木の空でフィニッシュとなった。厚木の空はミュージシャン友達のマエソワヒロユキさんのフェイバリットで、ギター2本で裏拍でジャカジャカやるのが楽しいらしいのだけど、ショーキチさんだけで演奏してくれたのも素敵だった。

 

 

年始から元気そうな推しの顔を見ることができ、私にはたいへん嬉しい2024年の始まりとなった。が、ショーキチさんはご家庭を襲ったインフルエンザの地獄の中、受験を控えたお子さまを守るため大奮闘されていたそうで、本当にお疲れさまでした。私が高校や大学受験のときも同居家族たちは知らぬ間に気をつけてくれていたのだろうか……と思いを馳せながら家路についた。

2月のScudeliaには既に敗退しているけれど、今年ほかにもライブやってくれるのならまた挑戦したい。お互いいつ死ぬかわからないんだから、会えるときに会っておかなければならない。もうこんなことを痛感しなくて済むような年になってほしい。全員死ぬな。長生きをしろ。私を置いていくな。

 

 

セットリスト

M-01  蒼天航路

M-02  Planet Queen 

M-03  BLACK BIRD (Hip-Hop version)

M-04  20th Century Flight (Hip-Hop version)

M-05  支える手

M-06  I'm Only Sleeping (THE BEATLES)

M-07  I'll Be Back (THE BEATLES)

M-08  Here, There And Everywhere (THE BEATLES)

M-09  MISS

M-10  ハロー・センチメンタル・パンクス

M-11  SUPER SONIC LEVEL

M-12  If Only I Could Kiss 

M-13  PHOTOGRAPH

M-14  七里ヶ浜AWAY

M-15  くじら座のミラ (まちだガールズ・クワイア)

M-16  The End 

M-17  さよならノーチラス号

En-01  ルカ

En-02  厚木の空

 

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*1:だから、足の不自由なファンは参加が難しいと思う。何も考えず調べずにライブや芝居のチケットを取ることができる自分の特権性を考える

*2:ギターはふつう弦が6本なんだけど、倍の12本あるタイプもあり、ショーキチさんはそれを持っていてたまに使っている

*3:ギターやベースのボディに取り付けてあるパーツ。アコースティックギターの場合は、中央にあるサウンドホールという穴の周りに貼ってある。ギターは音を出すためにピックという道具で弦を弾くんだけど、それでジャカジャカやっていると、勢いあまってピックでボディを引っ掻いて傷をつけてしまうことがあり、それを防ぐためのパーツである。付け替えることもでき、ギターのカスタマイズポイントのひとつ。外しっぱなしの人もいる

*4:コンサートや演劇公演などを行う会場のこと

福山☆冬の大感謝祭 其の二十一 “LIVE A LIVE”に参加した話

2023年12月31日と2024年1月1日の2日間、ましゃ(福山雅治の公式あだ名)の恒例年末ライブ、『福山☆冬の大感謝祭  其の二十一  "LIVE A LIVE"』に参加した。

 

もくじ

 

はじめに

ましゃのライブでは長らく転売対策として、全席種同一料金・当日の入場時に初めて座席がわかる、というスタイルをとってきたが、今回は初めて、「最前列確定席」「アリーナ席」「スタンド席」の3種類の券種での販売が行われた。私は身長155センチなので、アリーナで"前の人ガチャ"を引く勇気はなく、2日分ともおとなしくスタンド席に抽選申込をして当選した。もちろん最前列席も狙ったが、当然、外れた。殿(しんがり)を温め続けて15年*1なので、全然気にしてないです。

会場は横浜のKアリーナ。23年7月末の竣工以来、終演後の退場にめちゃくちゃ時間がかかることで有名になってしまった、新しいコンサート施設だ。

 

2023年12月31日

今年も翌1月1日にライブがあり、さらに今夜の紅白歌合戦に生出演する都合から、15時開演である。途中の自販機で水を買いつつみなとみらい線新高島駅で下車、臨港パーク方面出口から出て、アンパンマンミュージアムを通り過ぎて到着。雨予報だったけど晴れていた。さすが台風ふたつの進路を曲げて退けた実績のある晴れ男。ありがとうございます。

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湯川先生、ここがKアリーナだよ。楽しみだね

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LAKAのフルーティーグラムティント 101 Joyfulを衝動買いしたので使った。男性モデルも起用しているジェンダーニュートラルなブランド。めっちゃかわいい色!推しに会うのにコスメを新調する私もかわいすぎる

入場ゲートは最前列確定席だけ別になっていた気がする。何人か、入口にかなり近づいてから電子チケットを表示させようとして、電波状況などでうまくいかず、係員さんの前で端に寄って慌てて対応しているように見えたので、早い段階で準備をしておいたほうがよさそう。係員さんにチケット表示画面を提示して、チケット使用済みに操作してもらい、軽く手荷物検査を受けて、今度やるライブ映画のフライヤーをもらい(クリアファイル持参を推奨していたファンの方々ありがとうございました!)、ましゃ仕様の特別パッケージのキューピーマヨネーズ*2をお土産に受け取る。

スタンド席は、下から、LEVEL3、5、そして7が最上位置になる。私はLEVEL5だった。5のロビーにはエスカレーターで行けるが、そこから7に行くには階段しかないようだった。あと、5にはお手洗いが無い*3。信じられるか?そして前後左右の座席間の間隔がかなり狭い。上着を席の背にかけることはほぼ無理。着席後は大きく身じろぎしにくいので、客席に向かう時にコートなどはもう脱いでおいたほうがいい。前の座席の背にはドリンクホルダーがある。

眼鏡は忘れたら一生後悔するので、自宅から掛けてきた。あとの持ち物は、過去のグッズタオル、ライトバングル。バングルは事前にボタン電池交換と点灯テスト済。開演直前に電源を入れておいた。

ステージ構成はシンプルだった。正面にメインステージがあり、そこからコの字型に花道が作られている。コの字の内側にも客席がある。花道の角と中央はパフォーマンススペースになっていた。客席はステージに対して正面にしかなく、急勾配のすり鉢状に作られている。ステージバックがないので、音はかなり良さそう。席の傾斜もかなりついているので、前の席の人が立ち上がったりしない限りは、ステージもきちんと見えそうに思えた。

バングルを意味もなくさわりながら、ドキドキで待つ。かなりステージが近く見える。約2万人収容と聞いて塩治*4を覚悟していたけど、そんなことはなさそうで嬉しい誤算だった。

 

たぶんほぼ定刻で開演。客入れSEの雰囲気が変わり、客電がゆっくりと落ちる。暗いステージ上に、一定のリズムで揺れるライトバングルのペアがぽつぽつと現れる。バンドメンバーたちがバングルを嵌めて、両手で手拍子を煽っているのだ。アリーナもスタンドも、客席が色とりどりの光で満ちて、手拍子の音とともに一斉に揺れ始める。

予感がピークに達した時、ステージの中央にスポットライトが当たる。その白の中に立つましゃは、赤いセットアップのスーツを着て、高々と手を掲げていた。かっこよすぎ。大歓声をそのままに1曲目、。歌がうますぎる。福山雅治でもこれ以上歌がうまくなることあるんだ……と1曲目で呆然としてしまった。バスドラ*5のキックがめちゃくちゃズシンと響いてくる。盛り上がるところで伸びていく声量、声めちゃくちゃよく出てる。音響良すぎる!うれしい!比較的新しい楽曲だけど、サビの手拍子のリズムはもうほぼ定着しているので、爆音で手を鳴らした。ここで珍しくコーラス隊がいないことに気づいてびっくりした。それはともかく、バックスクリーンに映る大きな笑顔が本当に素敵。この顔を見るために毎日したくもない労働をしてクソしょうもない額の金を稼いできたわけですよ。

次の零 -ZERO- は、アニメ名探偵コナンの映画主題歌だった曲で、メインキャラクターの安室くんのことをよく研究して制作したために、安室くんファンがとても喜んで配信で曲をいっぱい買ってくれて、「壁サーの福山先生の新刊*6」とまで呼んでくれた嬉しい歌。アップテンポのラテン系サウンドで、めちゃくちゃライブ映えするので好きな楽曲なんだけど、スクリーンにでっかく"無"って出るの面白すぎて笑いそうになった。サビで早いテンポで手拍子するのはいつも楽しい。落ちサビ前の間奏でギターの今ちゃん*7おぐちゃん*8の指がバラバラバラッとなるのが超かっこいい。ホーンセクショントリオのかっこよさも言うまでもない。

零 -ZERO-

続くCherryは、チェリー色のギターのことを歌った、大好きな曲のひとつ!ましゃ含めたギタリスト3人がバチバチにギターバトルを楽しむので私も楽しい。そういうのはなんぼあってもいいですからね。ましゃが花道中央、今ちゃんが下手側、おぐちゃんが上手側で弾いてくれた。全員赤いセミアコ*9を使っているように見えた。今ちゃんは花道のパフォーマンススペースに向かうにあたって、ちょこちょこと小走りしてたんだけど、おぐちゃんは慣れたもので、ゆっくり時間をかけながら余裕で到着していて、ふたりの違いが面白かった。今ちゃんのソロかっこよすぎる〜〜!!なんで今ちゃんが弾くと音が全く減衰しないの?こわい!大好き!「フロント*10ならウーマン・トーン  リア*11になればクールビューティー」の歌詞のところでましゃは実際にピックアップセレクタ*12をさわっていて、芸が細かくて感心した。

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赤いセミアコ。ボディ右下にある4つのボタンのようなものは「コントロール」というツマミで、フロントとリア、それぞれのボリュームやトーン(音色)を変えられる。上2つのコントロールの間を通るように伸びている、菱形の下部を引き延ばしたような黒い模様は、「サウンドホール」と呼ばれる穴で、ボディの空洞によって増幅された音があそこから出てくる。穴の形がアルファベットのF(f)に似ているため、Fホールともいう。左右対照に施されており、よく見るとましゃの腕の下に、左右反転された同じ意匠があるのがわかる

Cherry

MC。「今日はこのあと紅白(歌合戦)がありますけど、だからって温存したりしませんよ。むしろ紅白のための元気をもらっていいですか」と煽られ、拍手喝采。また、最新シングル想望がweekly一等賞を獲ったことに触れてお礼を言っていた。それに絡めて、音楽のキャリアで初めて一等賞をもらった93年発売の5枚目のアルバム『Calling』の収録曲をセットリストに入れていることが発表され、大いに沸いた。『Calling』は名盤で、大好きなアルバムのひとつだ。

「約束します。30年前より、今日のほうがイイです。それは僕だけじゃなく、30年前よりも、あなたが今日、イイからです!」

とましゃは言い、観客を信じてくれた。そこから収録順に4曲連続で披露された、タイトル曲CallingAll My LovingMoon言い出せなくて…はそれはもう楽しかった。Callingの「話さなきゃならないことが僕らはたくさんあるんだ  怒りと誇りと欲望  失いたくはないから」「誰にも言えないイタミが僕らはたくさんあるんだ  それだけ強さと優しさ  そう  知っていると信じたい」の歌詞はそれはマジでそうだし、All My Lovingサビ前のHey hey!を2回やるライブアレンジは最高に楽しい。Moonは本当に大好きな曲で、ハーモニカ付き(演奏:ましゃ)で聴けて嬉しかった。照明がシンプルになって、斜めから当たるスポットライトで影が伸びて、背景には三日月、曲が終わる頃には満月になっている演出がにくい。ゆったりとした山ちゃん*13のドラムが美しい。落ちサビ前の「新しい力をつかんで」の「あ」がざらりとした質感で発音されるのが最高。高水さん*14のベース最高!言い出せなくて…はひたすらかわいい。スクリーンに映る手書き風の雨が曲とよく合っていた。最後「好きだよ」でましゃのかわいい笑顔が大写しになるところがマジで理解ってる。私もましゃが好きだよ。

All My Loving

後のヒットバラードへの萌芽となるような1曲、と紹介ビデオが流れて32年ぶりに披露された1991年のクリスマスソングは正直私も存在をほぼ忘れていた。ビデオの中には、レコーディングでがむしゃらに吠えたり、作曲家作詞家とのコンペに勝とうとアコギをかき鳴らす若かりし頃のましゃがいた。91年は私が生まれた年でもある。私とましゃの年齢差が可視化されて感慨深かった。かなり久しぶりに聴いたけど、いい曲ですね。ちなみにその32年前の東名阪ツアーに参加した先輩たちも何人か客席にいて、ましゃに「ありがとうございます、慧眼です。難しい言葉ですけど。つまり、お目が高い!」と感謝されまくっていた。私も32年後に挙手できるように健康でいたい。

家族になろうよ〜Winter ver. はあんまり好みじゃないので無になって聴いていた。健全な家庭で育ったシスヘテロ*15向けって感じ。私はこの歌の中にいられない。でもシスヘテロ向けの歌がつくられることが悪だとはもちろん思わないし、この歌を必要とする人に噛みつくつもりはない。これは嫌味でもなんでもなく、その人には幸せになってほしいし、ましゃにアライ*16になれと押しつけるつもりもない。世の中にはましゃじゃなくてもクィア*17なミュージシャンや楽曲はたくさんあるので。とはいえ、もしそうしてくれるならましゃのような知名度のある中年男性ミュージシャンがやることにこそ意味があると思うし、ましゃにはせめて、法的に"家族になる"ことができない、子どもを持てない人たちが日本には、そしてこの曲が演奏される場所にはいるのだということだけは知っていてほしいなと思う。

最愛ヒトツボシはどちらも映画ガリレオの歌で、私は最愛がより好き。一輝もそうだそうだと言っています。一輝はこの曲を聴くと毎回泣いちゃうから、もし今日関係者席にいたら泣いてると思う。一輝泣かないで。

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映画の番宣で「最愛」を弾き語りするましゃを""マジ""に見つめ、ガチ泣きする北村一輝。このあと弾き終えたましゃは「か、一輝ちゃん!」と笑いながら慰めていた

最愛

ヒトツボシ

一転、明るいMELODYからのMessageMessageかわいくて大好き。サビがすごくかわいい。「全然僕はダメだよ」のところが特にかわいい。ついてくるカメラにめちゃくちゃ近づいてニコニコしてくれて、ほぼ目や頬しか映っていない瞬間もあった。2万人が観る巨大モニターに耐える54歳の肌、基礎化粧品なに使ってんの?

MELODY

Message

次の曲に入る前に、複数の曲の歌詞がサンプリングされたメッセージがモニターに次々と表示されたので、たぶんここが日替わりセトリコーナーなんだろうなと思った。内容からして、ラインナップはMarcy's SongPopstarステージの魔物とみた。そしたらMarcy's SongPopstarが続けて披露された。どちらも『大衆に求められる"福山雅治"』をやり続けることを暗に歌った、つよつよメンタルの曲。レーザービームもガンガン飛び交って、カネのかかったコンサートってやつが存分に楽しめる。ましゃはいつの間にか胸元にフリルがついたインナーの黒いドレスシャツはそのままに、襟にダークグレーのファーがついた、光沢のある革のような生地のロングコートを着ていて、これになった。

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ステージ衣装ご担当者さま変わりました?どなたですかこの最高のスタイリングをしてくれたのは?お礼が言いたすぎて終演後に公式に感想メッセージ送った。本当にありがとうございました。

Marcy's Songはアルバム『Calling』収録曲で、ここ数年たまにセトリ入りしている気がする。今はこういうテイストの曲はあんまり作られないんだけど、私は好きだから嬉しい。Popstarはましゃしか歌えないやつで強すぎて好き。「数え切れぬほどの称賛の声  時にそれ以上の悪意と中傷さえも楽しめてる私こそPopstar」「この顔とスタイルと特徴的な声が魅力って  あなたはそう言うけれど  それ本心?」とか。そうだよ、ましゃこそがPopstarだよ……でも「今夜も酒と睡眠薬をくれ」は嘘であってね……。

Popstar

次のはテレビドラマの主題歌だったやつ。アウトロでバイオリンの金原さん*18がキリッとした表情でフラメンコさながらに顔の真横で手拍子をやってくれてる様子がモニターに映って、いい人だな……と思った。金原さんは自分の演奏ターンじゃないときはいつもリズムに合わせてステップを踏んだりタオルぶん回したり手拍子したりして、観客をリードしてくれてとても優しい。そんな曲はなんだかやたらミュージカルっぽくて、もし観に行ったミュージカルの劇中歌にこの曲があったらサウンドトラック販売を熱望するだろうなと思った。ミュージカル劇伴のお仕事のオファーお待ちしてますので、関係者各位は楽曲確認お願いいたします。

本編最後の曲は想望だったんだけど、戦争反対の一言すら口にできない人の出征ソングはちょっと……と思ってキャンセルしました(曲はじまりと終わりで拍手しなかった)。あとバックスクリーンに燃え上がる町が映るので、大震災などのフラッシュバックのトリガーになってしまうような人は一瞬きつかったと思う。

演奏後、「ありがとう!」と言ってましゃがあっさり退場してしまい、あっもう本編終了なのねとここで気づいた。ここまで体感30分。短すぎる。絶対終わらせたくない。ましゃのライブでアンコールをおねだりする時は、客席でウェーブを起こす、という暗黙の流れがあるのだけど、これが年々うまくいかなくなってきており、今日もいまいちだった。だいたい、明文化されてもいない、既存ファンの間だけにある口伝の伝統みたいなものって、良い面も悪い面もあるよね。公式ファンクラブはあるけど、それはファンコミュニティを必ずしも意味しないし、ファン同士が連携を取れるようなシステムや組織がないのも、難しいところだと思う。

どうしたものかと思っていると、スクリーンとモニターに"MASHA!! BOM-BA-YE!!"の文字とムービーが流れだして、客席がすぐに反応してコールと手拍子が始まった。グッズTシャツに着替えたバンドメンバーたちが、手拍子しながらステージに再登場してくれて、ましゃも来てくれた。そして始まったのは当然炎のファイター〜Carry on the fighting spirit〜。ましゃがナレーションを務めた、アントニオ猪木さんのドキュメンタリー映画のテーマソング。もちろんましゃがアレンジと演奏を担当。猪木さんは、ましゃが百人町でバイトしていたピザ屋さんのオープン記念に駆けつけてくれた、ましゃが上京して初めて会った著名人だそうで、後々雑誌で対談するときに当時一緒に撮った写真を持参してサインしてもらった、という話をMCでしていた。有名なメロディーだし、ホーンセクション大活躍で楽しい!かなり盛り上がったけど、意外にもこれが今日唯一のインスト*19楽曲だった。私はましゃのインストが大好きなので、何曲でもセトリに入れてくれてOKだよ。

炎のファイター〜Carry on the fighting spirit〜

続いて、お客さんたちみんなで歌う所謂合唱曲として定着した明日の☆SHOW。かつて夢見た人生とは違う道をいま歩んでいても、そのことを否定するでも悲しむでもなく、ただポケットの中で小さく、でも確かに握り拳をつくるような歌。

ましゃは時々こういう『人生』の歌をつくる。『憧れ』という言葉が未だに歌詞によく登場するのは、それがましゃを形づくってきて、たぶん今も根幹に存在し続けているからだと思う。憧れや夢のとおりに生きられない人のほうが圧倒的に多いこの世界で、それでも目指せと発破をかけるでなく、それらを忘れられないまま生きて、でもやっぱり時々泣いちゃう、みたいなこの歌はとてもやさしい。なんとなく夕暮れの空が私は浮かんでくるんだけど、外はちょうど夕焼けか、夜になろうとする時間だったろうから、もしそんなことも計算していたとしたらかなりアツい選曲。サビでライトバングルをつけた手をみんなで揺らすのがとても気持ちいい。

明日の☆SHOW

ましゃのライブのアンコールは、バンドで2曲、そのあとにましゃひとりで1曲(ダブルアンコール)の流れがある。明日の☆SHOW演奏後にバンドメンバーたちとましゃがステージ前方に一列に並び、メンバー紹介が行われた。ドラムの山ちゃんとはこの時に「お〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!」の応酬をするのがお決まりの遊びなので、もちろんやった。長さや音程で遊ばれて、山ちゃんが楽しそうでかわいくて良かった。ライブ情報腹いせ無断早バレ野郎ことパーカッショニスト三沢またろうさんは、恒例のまたろうですネタ*20を振ってきたのでキャンセルしました。あとはみんなかわいかったので大満足です。あとましゃが「初日の出来は100%、今日は195%です!」とやたら刻んだ褒め方をしてきて笑った。これ明日200%になるやつだろ。

並んだままみんなで手をつないで、バンザイ三唱で締め。そのあといつもはバンドメンバーだけゆっくり帰るんだけど、「この後(紅白歌合戦の)寺尾聰さんのバック(演奏)をやる人いますよね。結構急ぎですよね」とましゃが言っていて、ウワ〜〜!となった。そういうこともあるのか。列の両端のまたろうさんと金原さんがスタッフから旗を手渡され、ましゃの促しですぐにメンバーたちを楽屋へ先導して捌けていった。ステージにひとりになったましゃは、

「つまびらかに説明しますと、このあと楽屋へ戻って、シャワーを浴びて、メイクとヘアセットを全部落として、眉毛も全部なくなって、車で渋谷に向かって……最初ヘリで行こうかとも思ったんだけどそこまでお金がなくて……これで1時間30分から40分くらい(かかる)か。で、着いたらまたメイクし直して、鍼とマッサージを受けて、何か食べないとお腹空いちゃうから……だから、時間あるように見えて案外ないんですよ。だから早く歌ったほうがいいよね?

と言って焦らすことなくすぐにアコギに手を伸ばしていて爆笑した。そのわりにゆっくり花道を歩き、手を振ってくれる。

「時間がないなら(花道を)走ればいいのにと思うでしょ。でもゆっくり歩いて、皆さんに存分に(自分を)見てもらう、これが"ファンサ"」

などとまるで覚えたての若者言葉を使うように強調して言うものだからまた爆笑だった。ファンサありがとうございます。

ダブルアンコールは遠くへ。これもアルバム『Calling』収録曲で、『憧れ』を歌った曲だ。使用ギターは、NHKの番組でアメリカのマーチン本社にリペアに出していた、御年83歳のプリウォー・マーチンD-45。めちゃくちゃいい音。サビでマイクから離れて生声で歌って……いたら、まさかの「久しぶりに野郎夜*21の声聞かせてもらってもいいですか?」と言い出して絶句した。そのあとで男女両方とも歌参加を促されたけど、とてもじゃないけど歌えなかった。せっかく、せっかくジェンダー問題に向き合って性別限定ライブをお休みしているところなのに、ここにきて男女二元論を持ち出してくるとは思わなかった。本編途中のMCでも男女別で出席確認をしていてちょっとウワ〜ッと思っていたので、余計残念に思う気持ちが強くなってしまった。今日集まった約2万人の中に、男性女性と呼びかけられた時にそのどちらにもいない(いられない)人がひとりもいないなんてことはありえないだろうと思う。歌い終えたあとも「野郎夜と聖女夜*22が同時に来ましたね!」と笑っていたので、考え直してほしい旨のメッセージを終演後に公式に送った。自他共に360°に気を遣うヒューマンと評されているのだから、なんとか優しくなるための知識を獲得してほしい。演奏後にアコギの内蔵マイクに口を寄せて「ありがとう」と言ってくれたのはエモくてよかった。

そのあともおねだりの拍手が鳴り止まないものだから、ましゃが再度「つまびらかに説明しますと、これから急いで楽屋に戻って、Tシャツを脱いで、おパンツを脱いで……」と話し始め、え?!ましゃパンツ履いてるの!?*23それってボトムスのこと!?それともアンダーウェア!?と全然違うポイントに食いついてしまい、アンコールどころではなかった。

結局本当に時間がないためトリプルアンコールとはいかず、紅白歌合戦に向かうましゃに応援のボンバイエコールと大拍手を送って送り出すことになった。

「ボンバイエは、やっちまえって意味ですからね。紅白で、やっちまってきます!」

と気合いを入れるましゃに、「がんばれ〜!」と叫んだ。「行ってきま〜す!」と楽屋に駆けていく背中にもたくさんの「行ってらっしゃ〜い!」が降り注いで、ライブは終演した。

 

31日のセットリスト

M-01 光

M-02 零-ZERO-

M-03 Cherry

M-04 Calling

M-05 All My Loving

M-06 Moon

M-07 言い出せなくて…

M-08 1991年のクリスマスソング

M-09 家族になろうよ〜Winter ver. 

M-10 最愛

M-11 ヒトツボシ

M-12 MELODY

M-13 Message

M-14 Marcy's Song

M-15 Popstar

M-16 妖

M-17 想望

En-01 炎のファイター〜Carry on the fighting spirit〜

En-02 明日の☆SHOW

En-03 遠くへ

 

31日のまとめ〜よかったところ

ましゃの笑顔よし、音響よし、視界よし、周りの客ガチャまあまあよし、の恵まれた環境だった。特にもちろんましゃの楽しそうな顔に会えたのがいちばんよかった。私もずっと楽しかったよ!

ステージ衣装最高すぎたのもよかった。暑いの苦手で、かつてはライブ中に履くスニーカーに空気穴を開けまくったこともあるほどなのに、ビジュアル重視の通気性ゼロっぽい衣装まで着てくれて私は感無量です。シャツのフリルをつまんだり、Vの字に開いた胸元に指をやったりもしていて助かった。今後もこの路線でお願いしたい。国内外のハイブランドのアンバサダーオファー待ってます。

LEVEL7への配慮もよかった。さんざん登山だとか福山連峰だとかMCでイジって笑いにしていたけど、実際のところこれもまた言っていたように、7からしか見えない景色がちゃんと用意されていたように思う。花道のパフォーマンススペースの床部分はいつも通りLEDパネルになっており、曲中はスクリーンと連動してムービーが流れていた。あれはアリーナや低階層のスタンド席よりも、7がいちばん綺麗に見えたと思う。イジり方も、ほかのLEVELの観客が7に対して労いや敬意を持てるようなものになっていて、絶対に観客同士を分断させないという意思が感じられて嬉しかった。規制退場アナウンスの「お待たせいたしました、福山連峰○列目から○列目のお客さま、足元にお気をつけて下山してください」には場内大爆笑で、たぶんこう言ってくださいとお願いしたのだろうけど、最後の最後までみんなに笑顔でいてもらおうというエンターテイナー精神と心意気を感じた。

ステージ上と左右にミラーボールがたくさんあって、ギラギラと回っていて楽しかったのもよかった。テープは金と銀の2回降っていたし、炎は噴き出し、火花も散っていた。景気がいい演出や特効、大好き。

観客を座らせるときにいつもの「お座りください」ではなく、「お掛けください」になっていたのがよかった。

演奏が始まる時に、モニターに収録アルバムと曲タイトル、演奏中は歌詞が出るのも、いつも通りとはいえ今回もよかった。できる限り全ての観客に平等であろうとして、花道を歩く回数や順を全部計算(ましゃ談)してくれたのもよかった。

相変わらずの「ぼくがかんがえたさいきょうのバンド」によるアホほどハイクオリティの演奏は何度体験してもその度に笑っちゃうほど感動する。国内屈指のプレイヤーを一堂に集めすぎて逆に不安。ちょっと詳しい人がメンバー知ったら爆笑しながら卒倒するレベル。ましゃのライブのチケット代は決して安くはないんだけど、このメンバーでの演奏だけでお釣りが来る。ましゃのライブは、国内で体験できるほぼ上限いっぱいレベルの演奏が聴けます。音楽好きは是非来よう!

また、心配していた規制退場はかなりスムーズにいっていたと思う。声がかかるまでの時間は座席によるけれど、呼ばれてから場外に出て、新高島駅桜木町駅横浜駅までの徒歩移動は、もちろん混雑はしたけれど、全く前に進めないなんてことはなかった。そもそも公演の注意事項として、規制退場を行うこと、最寄駅まで最大60分程度かかるのを見込んでおいてほしいことは事前にアナウンスされていたのもあり、Kアリーナ開場以来の数々の他興行の知見を取り入れてよくやってくれたと思います。

そして、「最新こそが最良である」を目指す姿勢を明確に打ち出してきたのもよかった。一等賞の話になったとき、かつてはそれが目的だったことをごく素直に認めて、でも今はそれは手段なのだと考え方が変わったことを話してくれた。一等賞を獲れば、売れれば、そのときいちばん新しい自分で、いちばんいい音楽をやれる。それをやり続けるために、売れ続ける必要がある、というふうに。正直ここ数年のましゃの新曲で自分的に超絶ストライクな曲ってあんまりないんだけど、それは私の好みの問題でしかない。実際、今日披露された30年前の楽曲たちは色褪せるどころか、今いちばん新しいましゃとバンドでいちばん最高に奏でられたことを私は体験した。だから、好きなミュージシャンがいま現在どういう音楽的スタンスでいるのかを知ることは、ファンは無関係ではいられない、とっても大事なことだと思う。私も、最新の私がいちばんいい人間でいられるようにしなければならない。ましゃに胸を張れる人間でいよう。

 

31日のまとめ〜よくなかったところ

ましゃのライブでは、終演後に、「また逢おう!またやろうな!○年○月○日」の手書きメッセージがモニターに表示されるのがお決まりなんだけど、場内撮影禁止にもかかわらずこのメッセージを激写しまくる観客が後を絶たない。アリーナには録音録画写真撮影禁止のプラカードを持ったスタッフさんたちが客席通路を練り歩いているのが見えたけど、スタンド席では見かけなかった。通路が狭いので、安全面のこともあるのだろうけど、禁止の旨の場内アナウンスをかけるとかはできるはずなので、思い出写真欲しいけど我慢している私のようにきちんとルールを守っている人が損をする状態は勘弁してほしい。

いま世界は現在進行形で戦争をやっているということにMCで触れるなら、旅番組で感じたことを言葉にするなら、そして出征ソングを歌うなら、音楽は国境を超えて〜だけではなく戦争反対を明言してほしかった。被爆二世のアイデンティティを持つましゃこそが言うべきだと思うよ。

あと、アリーナ席前方上手側、ペンライト2本揺れてたの見えてたからな。公式グッズのライトバングル以外の光り物は持ち込み使用禁止だろ。スタッフも没収してほしかった。

 

31日のまとめ〜紅白歌合戦

昨年は、紅白で演奏予定の桜坂をダブルアンコールでもやり、まさかの2回失敗して客席がざわつく衝撃の事件があったものの、今年はそのようなことにはならなかったので、あまり心配せずに済んでいた。とはいえドキドキしながら番組オープニングから見守った。一言ご挨拶でもあるかなと思っていたら、ましゃは映らなかった。ひょっとしてまだ鍼打ってる感じですか?

衝撃の事件詳細

アニメ映画「窓ぎわのトットちゃん」を観て号泣したのが記憶に新しいので、黒柳徹子さんが寺尾聰さんと会ってワ〜〜〜!て大喜びして手を握って離さないのを見てちょっと泣いたり、さっきまでましゃのサポートをやっていたキャプテン*24と今ちゃんと山ちゃんと高水さんが寺尾さんのバックで演奏していて演奏後にハイタッチまでしていてかわいすぎてひっくり返ったり、ミヤジくん*25の自由っぷりに笑ったり、母と妹がハマりまくっている韓国ボーイズアイドルグループSEVENTEENのバーノンのけん玉成功に沸いたりして、ましゃの出番まで忙しく過ごした。

とにかく私が心配していたのは衣装だった。ボーダーレスをテーマに掲げながら未だに男女でチームを分けるとかいう、23年最大のおまいう案件であるところの当該番組において、これに疑問を持たずあるいは迎合して白の衣装を着るなんていうことはしてほしくなかった。

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去年は濃ピンクのセットアップを着てくれて助かった

湯川先生*26のアクリルスタンドを握りしめてテレビの前で体操座りして待っていた。とうとうましゃの出番になった。ましゃは白シャツに白のリボンタイを締め、綺麗な薄い緑色のセットアップのスーツ of Gucciを着ていて、これになった。

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やってくれると思ってた。ましゃありがとう。思えばその配色は単に歌う想望の百合薫る丘のイメージカラーのつもりだったのかもしれないけど、それでも白以外を選んでくれたことが嬉しい。

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湯川先生、ましゃだよ

メドレー1発目HELLOではイントロに合わせてましゃと今ちゃんがアコギのヘッドを振ってくれてふたりともがかわいすぎてテレビに向かって絶叫したし、「25時の電話のベル  土曜日の仕事」でましゃがウインクしてくれてもう一回絶叫した。ついさっきまで目の前で2時間半ライブやってた推しがいまテレビの向こうで疲れも見せず完璧な歌と顔でウインクしてくれることある?ありがたすぎてサビでライブさながらに手拍子入れた。ライトバングルも着ければよかった。

想望ではなんとスーツと同系色のふわふわのロングコート of JIL SANDERを羽織ってきてもう一回これになった。

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マジで良すぎて手を叩いて大喜びして「ましゃ衣装いいよオ〜〜〜〜〜ッッ!!!」って本当に絶叫した。すぐSNSで検索して似合わないとか老けたとか劣化とか整形とか植毛とか言ってる奴全員ブロックした。国内外のハイブランドのアンバサダーのオファーお待ちしております。

最後まで歌詞も間違えずにメドレーをやり切れてよかった。結果発表のときに大泉洋を執拗に指さしてわちゃちゃちゃちゃと延々やっていたのがかわいかった。これからも仲良しでいてください。ラストマン*27続編待ってます。明けましておめでとうございます。


HELLO

想望

 

 

2024年1月1日

プレゼントボックスに入れるお手紙を書いた。前述のよくなかったところ全部書いてやろうかとも思ったけど、長文必至なので、とりあえず大好きですと書いた。末尾に自分の名前と一緒に、書いたときの場所や時刻や季節を添えるやつをやってみたかったので、やった。ボックスの場所は昨日の退場時に確認済み。持参を忘れないように書き終えてすぐバッグに入れた。ライトバングルの電池は交換せずに使うことにした。

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今日も晴れたね

席は、前日と同じLEVEL5。ただし列は後ろのほうで、上に迫り出している7の席の下にあたる。本日も金銀テープのキャッチは無理です。お疲れさまでした。

 

あまり早くに入場してもソワソワしてしまうだけなので、わざとゆっくり会場入りした。SEは、ましゃのサポートバンドメンバーであるキーボード井上鑑、ドラム山木秀夫、ベース高水"大仏"健司、ギター今剛の4人が組んでるインストバンド井山大今(いのやまだいこん)の曲だった。良すぎ。

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左から)井上鑑山木秀夫、高水"大仏"健司、今剛

開演が押しているのは気づいていたが、その理由は、定刻を10分ほど過ぎた17時10分頃にましゃがジャージ姿で登壇するまでわからなかった。いつのまにかステージに現れたましゃは、いつも通りの落ち着いた調子で話し始めた。

 

能登で大きな地震があったこと。場内の総点検は終わっていて、安全であること。被災地の状況を確認していること。自分たちに何ができるか考えたときに、今から全員で会場を出て被災地に支援に向かうのは違うだろうと思っていること。このままライブをやることを前向きに検討していること。17時半までには結論を出すこと。仮にライブを決行するとしても、そんな場合ではないような被害状況が明らかになったら、その時にまた相談したいこと。

 

澱みなく、震えてもいない深刻すぎない声色で、事実と自分の意見とが明確に分けられ、結論までの時間の区切りまで提示してきた、見事なスピーチだった。ましゃは東日本大震災で大きな被害が出た福島県で復興支援ライブに参加した時も、出番前にお客さんたちの顔を見て、円陣を組んで「もう同情は求められていない。いつも通り最高のライブをやろう」と言っていた。いま、この瞬間に、自分が、エンターテイメントができること、自分が差し出したいものではなく目の前のお客さんが求めているものを本気で考えたことがあるから、何かしらをすぐに言えるだけの心でいてくれたんだと思う。ライブはましゃの名前でましゃの責任で開催しているので、本人が説明に出てくるのは当然とはいえ、その当然をきちんとやれるというのはとても素晴らしいことだ。おかげで、場内はざわついたものの、少なくとも私の周囲でパニックは起こらなかった。みんなそれぞれに情報収集に努めていて、会場に一緒にいる全員と、その人たちの大事な人たち、そしてもちろん被災者の方々の心身の無事をずっと祈っていた15分間だった。

 

果たしてライブは17時半に開演した。ここから始まる2時間半だけは、全員にとって少しでも安全で安心なものになるといいと、それだけを考えながら手拍子をずっとしていた。今日もキックの音がめちゃくちゃ聴こえて最高。2曲目は昨日の零-ZERO-から変わって聖域。これはテレビドラマの主題歌で、「愛とか恋とか攻めとか受けとか  決めるのわたしだから」の歌詞がオタクたちにウケてバズったことがある。でもネタ曲じゃなくてほんとにかっこいい曲だから!ネタだけで消費しないで!

聖域

次のCherryは大好きな今ちゃんのソロがある。今日は下手側の席なので、つまり今ちゃん側で超うれしい!今ちゃんは今日もトコトコ小走りで花道を来て、信じられないほど華麗にソロを弾き、小さくガッツポーズをして、次にソロを弾くましゃのほうを向いて指さしまでしてくれた。天使すぎる。

今日のヒトツボシでは、花道中央で歌うましゃの上空に、ひとつきり小さな星のような灯りがゆっくりと降りてくる神演出*28に気づくことができて感動した。ちなみに、最愛は今日も演奏された。一輝、観てる!?泣かないでね!

アルバム『Calling』の4曲、MELODYMessageは今日もたいへんかわいかった。ましゃは歌うときいつも両手をいっぱいに広げて、カメラに向かって手を伸ばしてくれる。2万人に向かって手を広げて胸を晒すことの恐怖を全く感じさせないこの振る舞いは、いつでも尊敬させてくれるし、私をうれしくする。ましゃ、いつもありがとう。いつも愛してるよ。

Marcy's Songのあと、Popstarに代わってやっぱり日替わりセトリコーナー、ステージの魔物。イントロのホーンセクションかっこよすぎ。サビの「身体が欲しがってるんだ  我を忘れるほどの興奮を」のところ、いつもはお客さんがタオルを空中に投げ上げる振り付けがあるんだけど、Kアリーナは座席間が狭すぎることもあってか今回は無し。代わりにライトバングルをつけたほうの手を掲げて応えた。最後の「もう誰も止められない  もう誰も届かないこの場所で」のところで、昨日からましゃにくっついて周りをぶんぶん飛んでいる小さなドローンがぐるぐるとましゃの周りを回って、最高の映像をスクリーンに映してくれた。操縦士さんありがとう。全員Break your leg!*29

ステージの魔物

本編ラストの想望は本日もキャンセルいたしました。今日はさらにライトバングルも消して着席してみた。戦争反対は言葉にしたほうがいいよマジで。

アンコールの2曲目は心color〜a song for the wonderful year〜。発表されてからすぐに定着した年越しソング。しかも歌詞を「今年もまた終わろうとしてる  やり残した気分と来年の期待と」から「今年はまだ始まったばかり  どれだけの笑顔に逢いに行けるだろう」みたいに変えてきて最高だった。モニターの歌詞も変わってたから、アドリブじゃなく歌うつもりで準備していたんだろう。花道上空のライト群が輪をもつ惑星のかたちになって虹色に輝いていて最高だった。やっぱ年末年始にライブでこの曲聴かないと始まらないんだわ。赤と白の風船もいっぱい降らせてくれてありがとう。まあ私の席には届きませんでしたが……。

心color〜a song for the wonderful year〜

演奏後、ましゃとバンドメンバーたちは一列に並んでメンバー紹介。山ちゃんとの「お〜〜〜〜〜〜〜い!!」のコール&レスポンスは今日もかわいくて楽しかった。それから予想通り、「初日は100%の出来、ありがとうございました。昨日は195%、今日は200%です!」とましゃが挨拶をくれて、みんなで手をつないで「あけおめ、あけおめ、あけおめ〜〜!」のバンザイ三唱で解散。

これであとはましゃひとりでダブルアンコール、かと思いきや、グッズTシャツの上にドレスシャツを羽織り、キャプテン(井上鑑)だけ呼び戻した。

「いつもならこのあとダブルアンコールなんだけど、今日はちょっとやってみたいことがあります。ピアノ弾き語りで想望をやります」

「関係者各位から、この曲をもっとコスりたいと言われていまして。だから2回やるっていうね。昔言われたことを思い出します。渋谷eggmanとかライブハウスでやってて全然売れてなかった頃、MCをやってなくて。どうも福山ですって言って曲やって、それだけ。それがカッコいいと思ってたし、言いたいことは曲に込めてるからって思ってた。まあ込められていなかったんですが。それで(所属会社アミューズの)大里会長が楽屋に来て、何やってんだ、って。音楽が売れてないんだから、人柄を知ってもらうために喋れ。売れてないんだから曲は2回やれ、って言われたことがあります。その時の気持ちを思い出しました」

キャプテンはキーボードの前に座ってニコニコしている。でもこのピアノ弾き語りはリハーサル無しのぶっつけ本番らしい。なぜならキャプテンの本日の現場入り時間は16時だったから。ついでに今日はバンドもリハーサル無し。プロだから。そんなことある?

完璧に弾き語りを終えたあと、

「いやあ、プロってのはすごいもんですねえ」

ましゃへ

お前が言うな

私より(字足らず)

長年の福山バンドのチームワークと国内指折りのプレイヤーたちの実力に戦慄いているうちに、ましゃは「今度はプロオーディエンスの力を見せてもらってもいいですか?」と言い、トリプルアンコールで、NHKの旅番組でも披露したをやってくれた。使用ギターは昨日に引き続き、御年84歳のマーチン。客席にはもっと年上の方々が何人もいらしていて、ましゃもびっくりして「お元気ですねえ!」を連発していた。

「あと30年、よろしくお願いします。30年後は僕は84歳で、みんなは……35歳くらいかな?

そこまで気を遣わなくていいよ😂😂😂

気を取り直してめちゃくちゃいい音で弾いて歌ってくれてたけど、途中で急に

ここで相談です。あ、いいですよ、手拍子はキープしてもらって。リズムキープはドラムの基本ですから」

と言い出して、

「このあと、掛け合いがあるじゃないですか(「僕がいつか風を」(風を)「追い越せるその時」(もしも)のところ)。実はこれ()初日もやったんだけど、どっちがどっちのパートを歌うかでわちゃわちゃしたんだよね。で、ここからがご相談です。どっちがいい?僕が主旋律を歌うほうがいいっていう人?それとも、いやいや私たちが歌いますよって人?」

と拍手で投票を募って、結果、ましゃが主旋律を歌うことになった。まって、ほんとに歌うの?を?明日の☆SHOWでも少年*30でもなく、?ほんとに?

「じゃあ、ちょっと戻って、「ただ雨に打たれ〜」からいくね。1、2、3、4……」

ましゃのカウントが入り、再び歌いだす。しかし、"名曲「」でましゃを相手に掛け合いをこなす"というイメージトレーニングを完全に怠っていた我々のぐだぐだの戸惑いっぷりはご想像の通りで、ましゃは演奏を止めて、腰に両手をあてた。

「なんか、イマイチじゃない?自信なさげじゃない??やっぱり俺が掛け合いのほう歌ったほうがいいんじゃない???」

私たち掛け合いのほうできます!とか見栄張ってごめん😭

「じゃあ次から……いきなり入れる?……入れるか。プロオーディエンスだから。いやでもやっぱり心配だな……」

マジでごめん😭プロオーディエンス失格😭

シュンとしながらドラム代わりの手拍子を再開したけど、またすぐ止められて、

「(テンポが)ちょっと速いかも!」

ご゛め゛ん゛ま゛し゛ゃ゛、も゛う゛何゛も゛で゛き゛な゛い゛ん゛だ゛お゛れ゛た゛ち゛

新年早々心折れながら、ましゃのギターに合わせて、少し戻って再トライ。福山雅治に掛け合いと演奏をやってもらいながらを歌ったこと、きみはあるか?私はある。

「いいじゃない!飛び立てたじゃない!最初からこうすればよかったね」

ましゃはニコニコでそのまま最後まで歌ってくれた。このぐだぐだの共同作業でわりと素っぽいましゃが見れた気がして、貴重な経験ではあったけど、アウトロの最後の音が止まった瞬間は感動よりも安堵が先に来た。でも楽しかった!ライブって色んなことが起こる。だからいつでも何回でも行きたいんだよね。

最後のMCでは今後の予定の総括をして、

「春からは全国ツアーです。あなたの街に逢いに行きます!また逢おう、またやろうな!バイバイ!」

と言い、観客一同からの「バイバ〜イ!」を受けてかわいい笑顔で投げキッスをしてましゃは帰っていった。あなたの街に逢いに来てくれるのはいいんだけど、じゃあチケットとらせてください。以上。

 

昨日よりも後ろの列だったため、規制退場で呼び出されるまでの時間は昨日よりはかかった。昨日、LEVEL7を福山連峰呼びして場内の爆笑をさらったアナウンスは、さすがに今日はそうは呼ばず。代わりに、東北地方への各新幹線の運行情報のお知らせ、そして、帰宅が困難になってしまった人や状況の確認に時間がかかる人の待機場所として、準備ができ次第LEVEL5のロビーを開放する旨のアナウンスが流れた。私は該当しないけれども、このお知らせはかなりホッとした。日本の都市部では、ただ休んだりそこにいたりすることのほうがお金がかかる。厳しい状況にある人たちが寒空の下に放り出されなくてよかった。

お手紙は、無事にプレゼントボックスに入れることができた。ギッチギチかなと思ってたけど、そうでもない。設置されていることがあまり認知されていないのかな。でもお手紙は書いたほうがいい。愛は伝えたほうがいいよ。

 

1日のセットリスト

M-01 光

M-02 聖域

M-03 Cherry

M-04 Calling

M-05 All My Loving

M-06 Moon

M-07 言い出せなくて…

M-08 1991年のクリスマスソング

M-09 家族になろうよ〜Winter ver. 

M-10 最愛

M-11 ヒトツボシ

M-12 MELODY

M-13 Message

M-14 Marcy's Song

M-15 ステージの魔物

M-16 妖

M-17 想望

En-01 炎のファイター〜Carry on the fighting spirit〜

En-02 心color〜a song for the wonderful year〜

En-03 想望

En-04 虹

 

1日のまとめ〜よかったところ

できるだけ色んな思いに寄り添おうとしていたところ。しきりに言っていたのは、

「声にも色んな声があります。喜びの声、悲しみの声、苦しみの声……。音楽もそう。喜びから生まれる音楽もあるでしょう。でも、悲しみや苦しみから生まれることのほうが多いんじゃないでしょうか。これは僕個人の考えですが。今日は色んな思いを声にのせてほしいです」

みたいなことだった。ひとまず会場には居るけれども内心はそれどころじゃない、という人もいただろうから、ハッピーなものだけがここにはあるべき!となりかねないこの空間において、そうではない気持ちもここには存在するのだということを、他ならぬましゃが受け入れることの意義よ。

昨日に続いて、LEVEL7への意識があったところ。ましゃは必ず最上階の最後列に自分で行って確認して、全員を楽しませようとしてくれるけど、それって本当なのだと感じさせてくれる瞬間が節々にあり、よかった。加えて今日はオンラインで生配信もしていたので、そのお客さんたちのこともずっと気にしていて、呼びかけたり手を振ったりしていてよかった。

花道を小走りする今ちゃんが「あそこに行きます!そういう段取りなんです!いま段取りをこなしています!」という感じなのがかなりよかった。いつでも花道歩いてほしい。高水さんも弾いてないときは手拍子してくれてて、かわいくてよかった。

何かの曲のとき、バンドメンバーたちがそれぞれソロを弾いて(叩いて/吹いて)いくのを寄りかかりながら見て聴いて、終わるたびに拍手をしていたましゃがすごくよかった。ましゃのライブはシンプルに『演奏がイイ』ので本当に楽しい。他のジャンルに例えられないけど、国内トップクラスのプレイヤーがこれだけ集まって共演しているのを聴ける現場はそうそうないと思う。私は本当に毎年贅沢をしている。本当にありがたい。

昨日の紅白歌合戦の評判をましゃがエゴサしていたのもかなりよかった。『福山』で検索すると『衣装笑った』の感想がヒットしまくることや、どなたかが投稿した"ティンカーベル激推しおじさん"というワードを一言一句違わず暗唱して、「世の中にはイジワルな人がいるもんですね」とちょっと落ち込んでみせながら、Popstarの歌詞を引き合いに出して、平気ですけどねと笑っていた。もしかしたらそうは言っても本当は気にしているのかもしれないけど、私はあの衣装マジで最高だと思ってるから安心してほしい。

そしてLEVEL5のロビーを開放してくれたこと。あれは非該当者の心の負担をも軽くしてくれたと思う。いわんや必要だった人たちはどれほど心強かっただろう。舞台裏でずっと交渉してくださっていただろう関係者各位、ありがとうございました。というわけで、チーム福山へ敬意を表し、感謝の課金、いかせていただきました。

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シングルCDとして発売された曲を一ッッッッ切演奏しないという超チャレンジングな最高ライブ、その名も『無流行歌祭(ノーシングルライブ)』の円盤。DVDは持っていたけど、Blu-rayに買い替えました

 

1日のまとめ〜よくなかったところ

金銀テープや風船が降ってきたとき、通路に出て回収していたアリーナ席のお客さんたちがいた気がする。特に風船は、ましゃが「ひとりで3個とか持たない!分け与える!」って言ってくれたけど、たぶん複数個独占した人いたと思う。後ろの席に送ろうとしてた(した)人もいただろうから、余計に残念。欲しいのはわかるけど、1人ひとつでお願いしたかった。私はゼロ個です。いいけど。

男女別の出席確認、アゲイン。

昨日は「お掛けください」だったのがまた「お座りください」に戻っていた気がする。

 

我が最強のメンバーたち

キーボード(バンドマスター):井上鑑

ギター:今剛

ギター:小倉博和

ベース:高水"大仏"健司

ドラム:山木秀夫

パーカッション:三沢またろう

バイオリン:金原千恵子

トランペット:西村"ちびちゃん"浩二

トロンボーン村田陽一

サックスほか:山本拓夫

 

総括

こうしてほしかったなという部分はもちろんありつつ、珠玉のエンターテイメントを今回もたいへん楽しんだし、嬉しかった。ましゃの笑顔、世界でいちばんすてき。世界でいちばんかわいい。いつでも逢いたいのでツアーのチケットとらせてください。あと、秋でツアー終わると思うので、年末の大感謝祭其の二十二開催の報をお待ちしています。以前「ツアーがあるので大感謝祭はお休みします」と発表したときの会場の大ブーイングを思い出してください。よろしくお願いいたします。

最後に、誰にとっても、この2時間半の夜が、何かの助けになることを願って、総括とします。

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また逢おう、またやろうな

 

 

 

 

 

*1:数えるほどだけど、そこそこいい席だったこともあります!

*2:ここしばらく、大感謝祭では、ましゃがCMを担当しているキューピーさんが来場者全員にお土産をくれる

*3:車椅子優先トイレはある

*4:しおはる。塩の粒ほどに小さくしか見えない福山雅治、またはそのような席のこと

*5:バスドラム。ドラマーの足元に設置してある、いちばん大きくていちばん低い音が出るドラム。足でペダルを踏んで鳴らす

*6:同人誌即売会で売場を壁際に指定されるほど客足が見込める人気作家の福山雅治先生による新作、という意味

*7:今剛。こんつよし。アニメ監督の故今敏さんの実兄。ギターの魔法使い

*8:小倉博和おぐらひろかず。俳優・松たか子さんの夫の佐橋佳幸さんとギターユニット山弦(やまげん)を組んで長年一緒にやっている

*9:セミアコースティックギター。通常、エレキはボディーに空洞がなく、アコギにはあるのだが、セミアコはエレキだけど空洞が作られていて、エレキとアコギ両方の特徴をもつサウンドが出せる

*10:フロントピックアップ。エレキギターに複数個ある内蔵マイクのうち、最もネックに近い位置にあるもの

*11:リアピックアップ。エレキギターに複数個ある内蔵マイクのうち、最もブリッジに近い位置にあるもの

*12:エレキギターに複数個ある内蔵マイクのどれから音を拾うかを手動で選択できるスイッチのこと。フロント、リア、フロントとリアから半分ずつまたはその2つの間に位置するセンターピックアップから音を拾うセンターポジション、の合計3つの選択肢がある

*13:山木秀夫。やまきひでお。たいへんチャーミングな凄腕ドラマー。飼っている犬がかわいい

*14:高水"大仏"健司。たかみずけんじ。ハットをかぶったスタイルがおしゃれな凄腕ヤバベーシスト。「大仏」はニックネーム

*15:シスジェンダーかつヘテロセクシュアル、の略。シスジェンダーは、出生時に判断された性別と、自分で思う自分の性別が一致していること。ヘテロセクシュアル異性愛アイデンティティのこと

*16:性的マイノリティの人たちの支援者

*17:性的マイノリティのアイデンティティを持つ人の総称など

*18:金原千恵子。きんばらちえこ。ビビるくらいたくさんのミュージシャンのサポートを務めまくっている凄腕バイオリニスト。ましゃのことを福山くんとかましゃと呼んでくれる

*19:インストゥメンタルの略。歌詞がない曲のこと

*20:「宮迫です」のパロディ

*21:やろうや。男性限定ライブのこと。数年前から開催されていない

*22:せいじょや。女性限定ライブのこと。数年前から開催されていない

*23:ましゃは若かりし頃、過密スケジュールでツアーをやっていた時、下着の洗い替えが間に合わず終演後にホテルの部屋でパンツを手洗いしながら「さっきまで黄色い歓声を浴びていたのに……」と思った経験から、以来ライブではノーパンを公言している

*24:井上鑑。いのうえあきら。キーボード、アレンジャーなどなど。寺尾聰さんの代表曲「ルビーの指環」のオリジナルプレイヤーのひとり。ましゃの楽曲アレンジとライブサポートバンドマスターを長年務めてくれている

*25:エレファントカシマシ宮本浩次くんのこと

*26:ましゃ主演ドラマ&映画作品「ガリレオ」シリーズで、ましゃが演じた主人公・湯川学のこと。ましゃ公式グッズのひとつ

*27:ましゃと大泉洋がバディを組んで事件を解決する刑事ドラマ、「ラストマン-全盲の捜査官-」。放送終了済み。ましゃは中途失明したFBI捜査官を演じた。共演に寺尾聰さん、上川隆也さんなど

*28:花道中央の上空には、たくさんの小さな丸いライトが垂らされていて、それらは全て制御されており、曲に合わせて雨のようになったり螺旋階段のようになったりする

*29:直訳で「足を折っちまえ」。本番に限って何らかのミスやトラブルが起こる"エンタメステージあるある"を逆手に取り、敢えて不幸を願うことで逆に幸運を呼び寄せようという、ステージの成功を願うおまじないみたいなもの

*30:これも合唱曲として定着している歌

今年の話2023

もくじ

 

 

 

1月

町田の推し・石田ショーキチさんの初詣ライブに参加した。推しと一緒に初詣に行き、そのあとライブを楽しんだ。ヤバすぎ。

 

2月

推しのケリー・オハラが出演した新作オペラ「めぐりあう時間たち」をMETオペラライブビューイングで鑑賞。勢いで書店を巡り、ウルフのダロウェイ夫人を購入。

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最推し・福山雅治の54歳のお誕生日を祝う。

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湯川先生、これがマロンシャンテリーだよ

 

3月

ソウルメイトとミュージカル「おとこたち」公開ゲネ鑑賞。橋本さとしの笑い皺に悶絶する。

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最推し・福山雅治のデビュー記念日を祝う。

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湯川先生、これがショートケーキだよ

 

4月

最推し・福山雅治のW主演ドラマが放送スタート。毎週1時間も生きて動いている推しを鑑賞できることにパニックになり、好きが加速する。第n次福山雅治ブーム到来。

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所属する劇団の周年記念で、劇団員だけで対談企画をやり、楽しく過ごす。

スニーカーを買い替える。

推し歌舞伎役者・松本白鸚さんのラストラマンチャを観て泣く。

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推し声優・藤原啓治の命日を今年も迎える。3000回愛してるよ。

 

5月

引き続き、最推し・福山雅治のドラマを楽しむ。

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6月

アセクシュアルフラッグ、アロマンティックフラッグ、中絶の権利を訴えるピンバッヂを買う。仕事用のリュックにつけている。

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いつメンたちと展示会テーマ探しで牧場に行き、乳搾り体験をし、丘を駆け上がってバテる。

生まれて初めてサングラスを買う。

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DOPING PANDAのライブに行く。

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7月

推しギャラリーのオーナー・Tさんの個展に行き、展示会の作品づくりのアドバイスをもらう。

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Tokyo Gendaiに行き、友達たちとアイスを買い食いする。

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チョコモナカジャンボ大好き
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展示会を楽しんでいた小さな虫さん

不定期コスメ会開催。ソウルメイトとデパコスを買い、パフェを食べる。

 

8月

展示会開催。無事に始まり、無事に終わる。

音楽スタジオで3時間遊ぶ。見ろ、おれのかっこいい相棒!

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9月

町田の推し・石田ショーキチさんのデビュー30周年記念ライブが3日間にわたり開催され、その全てのチケットバトルに敗れる。配信を観ながら泣く。田村くんの笑顔にやられる。

王様戦隊キングオージャーのリタ・カニスカのアクリルスタンドを買う。リタがクィアだったらいいのに。

ぶどうを食べる。

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従姉妹が家族で遊びに来る。いつか一緒に歌舞伎座に行こうねと話す。従姉妹の子どもと、大きくなったら一緒にディズニーランドとシーに行ってスプラッシュマウンテンとタワーオブテラーに乗ろうねと約束する。

 

10月

帰省して墓参りをする。

32歳になる。

 

 

11月

ZAZEN BOYSとLITEの対バンに参加する。

家族でピザパーティーをする。

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山口の推し・フルカワユタカのソロライブに参加する。ついでにずっと気になっていたスワロフスキーのでかくて最高の指輪を買う。

 

12月

展示会の打ち上げでスポッチャに行き、翌日筋肉痛になる。

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全球三振するへっぴり腰の私
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中でしゃがんでしまい身動きが取れずもう立ち上がれない私と、それを笑う友達たち
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もう立ち上がれない私

町田の推し・石田ショーキチの年忘れライブに参加する。

家族でクリスマスディナーを楽しむ。

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妹が料理を作り、わたしがケーキを買った

トランスジェンダー入門を買って読む。

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持っている下着が全て死んでいるため、店員さんに「あの……どういうものを買えばいいのかわからなくて……」と泣きついて選ぶのを手伝ってもらい、3セット買い替える。

最推し・福山雅治のライブに参加する。あ、男女二元論で生きていない人を透明にしやがったな、と感じる言動があったため厳重に抗議。それ以外は最高に楽しかった。笑顔が世界でいちばん可愛い。あの笑顔に会えてよかった。

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まとめと来年のこと

仕事は相変わらず全然だめで毎日怒られており、完全にだめですが、上記の通り推したちのライブにたくさん行けてよかった。お互いいつ死ぬかわからないから、行ける時は行ったほうがいい。そういう思いを新たにせざるを得ない年でもあった。さみしいよ。

今年は仕事用のオフィスカジュアル服や、推したちのグッズTシャツを除き、プライベート用のお洋服を1着も買わなかった。来年は買いたい。ずっと気になっているwestoverallsのデニムが欲しい!K-POPのみんなたちが履いてるような太いやつ。

ジムに行くのを半年以上サボっている。これはいかんので、なんとか行くリズムを取り戻したい。

ウクレレの友達と来年こそセッションの計画を立てている。いい加減遊びたいね。

来年もうちの劇団の公演を予定している。誰も欠けずに千穐楽を迎えられるといいな。

 

2023年も本当に信じられないくらい残酷で暴力的なニュースばかりでずっと落ち込んでいた。来年も引き続き、心身の余裕のある限り怒り続けなければならない。なんとかやっていこうと思う。

 

 

 

 

 

石田ショーキチ年忘れライブに参加した話

2023年12月23日、町田ノイズにて開催された石田ショーキチ年忘れライブに参加した。

 

 

今までましゃ*1しか推してこなかった私は今でもびっくりするんだけど、ショーキチさんのライブは小規模なカフェ&イベントスペースみたいなところで開催されることが多く(マジで本人との物理的距離がめっちゃ近い)、その場合大抵購入はぴあなどのチケットサイトではなく、先着メール受付になる。特にノイズでは整理番号も無く、まさかの先着順での入場*2。そのため、今回の私みたいに「まあ開場30分前に町田駅に着けばええやろ」とたかを括ったばかりにそれを見越してダラダラしてふつうに遅刻し、開場時間ぴったりくらいに現地着となると、入場待機列がなかなかの長さになっているのである。うーん、怠惰。でもこの場にいられるならそれだけで良し。

あちこちで交わされるファン仲間たちの挨拶を眺めつつ、入場。受付してくださるマネージャーさんの手元には、参加者の氏名と備考が手書きされた紙が数枚、あとは小さな金庫と筆記用具。完全に小劇場の受付すぎて毎回ふふってなる。何なら小劇場受付のほうがまだデジタル化されている。これ個人情報覗き込み放題だから本当はよくないと思いつつ、結局アナログがシンプルだし楽なんだよな。難しいところです。お釣りのないようにチケット代を払い、毎回ギチギチにいっぱい作ってくれている席に場所を見つけて座る。今回は下手(しもて)、真横。

 

私のすぐ左をゼロ距離で通ってショーキチさんがぬるりと入場。伸ばし続けている髪を後ろでひとつにまとめて、つばのあるハットを被っている。半袖だったけど、「ここに座ると寒いな」と言ってすぐ上着を取りに行っていた。13時開演だけど冬だからね。ご挨拶のあと6弦ギターを鳴らして、自身がプロデュースしている地元ガールズコーラスグループ、まちだガールズ・クワイアに提供したWinter love。サビのLaの高音を危なげなく零されて悶絶。ショーキチさんのファルセットだ〜い好き。ゆらゆらと身を任せているうちに、MOTORWORKSステレオ・ラヴ!!ショーキチさんがメインボーカルをとっている曲。シンセ無しでも聴かせる厚みで、最上段のレベルで光るラヴが君に届きすぎで良すぎ。oh my baby can you hear me? の歌詞をoh no と歌っていて、「いま」のショーキチさんが歌っているんだと感じてすごくよかった。からの続けてデビューユニットSpiral LifeLET ME BE。神セトリ確定。この曲すごく好きだから嬉しかった!解散したユニット(バンド)の曲を今でも演奏してくれると、本人にとって黒歴史じゃないんだと思えて勝手にほっとする。

ここ最近忙しすぎて練習の時間が取れなかったと嘆くショーキチさんに、このクオリティーでそれは嘘やろの空気が客席に流れる。お金と時間を取るならそれなりのクオリティーを担保しろやの意見は正義なんだけど、ショーキチさんは結局ちゃんとやってくれるのであまり心配していない。ぬるっと復活したScudelia ElectroMY OLDEST NUMBER、そしてビートルズの新譜の話になった。私はビートルズを履修していないので共感はできなかったけど、ひどく感動したらしくてよかったね〜と思った。明るい面を押し出してきたのが嬉しかったみたい。ほんとは今もう俺たちでもジョンの音声だけ抜き出したりとかできるんだけどね……やらないけど……と言いつつ、それでカバーを2曲やってくれた。そのあと、「なんか(俺に)やらせたい曲あります?」と急にリクエストを募って、お客さんから1曲声が上がったのに、「はいではまた今度ということで……」みたいなことを言ってひと笑いとっていた。こういう時何も言えないタイプだから、ちゃんと伝えられる人ほんと尊敬する。「今日のために持ってきた曲があるから、それをやったあとリクエスト(の曲を)やります。この曲を弾き語りでやってる人見たことないから、世界初かもしれない。小学4年で初めて買ったレコードの曲。小学4年だよ?クソませてるよね」と笑いながら、Night Fever。この曲は個人的に、幼少期に狂ったように毎年クリスマスの時期に観ていた伝説の番組「ミッキー&舞ちゃんの魔法のクリスマス」で登場した曲として深く心に刻まれているので、聴いている最中ずっと頭の中でミッキーが踊っていた。

5:00過ぎくらいから流れます

Night Fever演奏のようす

このあと、リクエストの静かの海をやって前半が終了。ライブであんまり聴いたことないから嬉しかった!リクエストしてくださったかたありがとうございました。

 

後半、ショーキチさんが新しく結成した、アコースティックギターボーカル3人組グループThree Taller Hatsが登場。なんとショーキチさんはお着替えをしていた。キューバからやってきました!の設定で、全員開襟半袖シャツにハットのスタイル。今まで組んだユニットやバンドの中でいちばん音量が小さくて、アンプ*3を通して音出すと大きくてびっくりするらしい。ほかは全部爆音なのか?経験ないからわからないんだよな。去年のクリスマスライブのtrioはほぼアンプラグドだったし。爆音浴びさせてくれよお!

そんな笑いをとりつつ、まちだガールズ・クワイアの新しいカバーアルバムで歌わせたから背中を見せるとかなんとか言い、THE BEACH BOYSを2曲やってくれた。全員コーラスうま男(お)。ショーキチさんは普段iPadコード譜を見てるだけなのに、グループ3人に譜割りをするにあたりたぶんめちゃくちゃ編集?編曲?をしたみたいで、ガチの譜面を譜面台いっぱいに広げていて、普段との差に思わず笑った。私の側にいたアキラ・ウィルソンさんの左足がリズムに合わせてぴょこぴょこ跳ねていて可愛かった。手拍子も煽ってくれて優しい。エルトン・ジュンさんが新調したというシグネチャーモデルのアコースティックギターはボディも音もきらきらしていた!

I Get Around演奏のようす

Wouldn't It Be Nice

演奏後、クワイアのメンバーが3人来場していることに触れて、「何か言われそうだな、"今のところ違いましたよね"とか」と言いつつ、Three Taller Hatsとしての出番を終えたあとにクワイアに飛び入りでステージに立ってもらい、We Wish You a Merry Christmas荒野の果てにをピアノ伴奏してくれた。前者はクワイアのメンバーたちが歌い始めた直後に「ごめん!キー違ったね」と中断して、#(シャープ)ひとつでテイク2。ショーキチさんはデビュー当時からコーラスに一家言あるミュージシャンだっただけあり、見事に鍛えられたとても綺麗なコーラスだった。このような宗教色のある歌の荘厳さというのは、コーラスが一役買っているのだろうなと思う。後者を歌う前は「シャープ2個です!」とクワイア側から申告があり、「了解!」と返す場面があった。あ〜普段からこうやって一緒にお仕事をしてるんだな、という新たな一面を垣間見てしまい謎の照れが襲う。

We Wish You a Merry Christmas

2曲のあとで、ショーキチさんが伴奏で参加する次のクワイアのライブの告知があって、カンニングペーパーもなくすらすらと日時や告知の文句が出てきていてすご……と感心していたら、11時開演というワードをショーキチさんが拾って、「え!?そんなに早いの!?じゃあ、(現場に)何時入り!?」「早朝です!」「え〜〜〜〜……!?……聞いてないよ……なんか冷めちゃったな……」とマジ萎えしており、申し訳ないけれど笑った。

そのあとはずっと好きでScudeliaでカバーもしているStrawberry SwitchbladeSince Yesterday。ちょっと端折っていたけど相変わらずピアノとの相性が良すぎて何度聴いても気持ちいい。MYTHS OR PHYSICS?も大好きでとても嬉しかった。メロディーが全部ツボなんだけど、特に「世界中の瞳がゆっくり目覚める朝」と、サビの「総ての人の望みを適えて」が最高。頭の中でうっすら再生するCD音源と寸分違わぬ音程と、それよりは少し低くなった、けれど伸びやかな歌声が目の前で生まれていく、その横顔を夢心地で見ていた。

本編最後は、Thank You, Baby。デビューから30年も音楽をやれていること、大事なバンドが2つも再び動き出せたこと、ここ10〜15年くらいで横のつながりがたくさんできたこと、全部に感謝する締めくくりの歌だった。Spiral Life時代はL⇔R*4くらいしか一緒に音楽やれる友達がいなかったらしい。失礼だけどショーキチさんも車谷くんも、Spiral Lifeも友達少なそうだもんな。けれど今でもふたりとも音楽を続けていて、つながりを保っている友達も、新しくできた友達もいて良かったね……と謎目線の感動と共に聴いていた。しっとり終わるかと思いきや、次にかき鳴らされたのはMOTORWORKSの真髄、(Love Is Like A) Heat Wave!思わず歌いそうになるのをめちゃくちゃ我慢した。エレキですらないギター1本で大盛り上がり。まさにmy blood pressure got a hold on meだよ!

 

退場していくショーキチさんを追いかけるようにすぐに始まる、アンコールの手拍子。間もなくThree Taller Hatsが出てきてくれて、Happy Xmas(War Is Over)。実際は終わっていなくて、今この瞬間も誰かが殺されている戦争があるのに、安全なあたたかい部屋で音楽を聴いていることの後ろめたさを感じずにはいられなかった。SNSで停戦の署名はもちろんしているけど、たぶんほかにもできることがあるんだと思う。考えなくてはいけない。ダブルアンコールはひとりで残って、「MOTORWORKSThe Endをやろうと思っていたけど、湿っぽくなるからやめます」と言ってSATURDAY NIGHTをやってくれた。明るく打ち出してくれようとする心がとても嬉しかった。サビの「SATURDAY NIGHT」のフレーズを急に歌わされて客席がわたわたしたけど、ショーキチさんがコーラスしてくれてなんとかなった。一緒に歌えたの嬉しいうれしい!素敵なプレゼントだった。

 

30周年記念ライブは全日程チケットバトル敗北して残念だったけど、ショーキチさんにとってたいへん実りある日々になったみたいで本当によかった。お客さんたちがグッズいっぱい買ったので会社も持ち直したらしい。今後も買います。2024年もその先も、ずっと健康で長生きしてほしい。もうそれしか望むべくもない。

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有志の記憶を頼りに作成。Three Taller HatsがやったThe HappeningsのWhen Summer Is Through が配信してなくて涙。あとBEATLESカバーってこれだったっけ?まあいいや、楽しんで!

 

 

 

 

*1:福山雅治のこと

*2:ただし、キャンセル待ちや立見枠で参加の人は、通常枠のお客さんたちが全員入場したあとに入ることになる

*3:エレキギターエレキベースをつなぐスピーカーのこと

*4:えるあーる。Spiral Lifeのレーベルメイトだったバンド

町田直隆さんへの手紙

町田直隆さんへ

 

はじめまして。私は数年前から石田ショーキチさんのファンをやっている者です。今年のMOTORWORKSのライブは、チケットバトルに敗れ、配信で視聴しました。あなたがリードボーカルを務めるにあたって、ショーキチさんから長い長い手紙を受け取って……いないそうなので、私が長い長い手紙を書いています。

 



 

 

 

私がMOTORWORKSを知ったのは、黒沢健一さんが亡くなってバンドが眠りについたあとでした。もちろんひどく落ち込みました。その件については過去記事に書きましたので割愛します。

過去記事

 

ですから、バンドが復活すると知ったときの私の喜びは説明できないほどでした。遠方の友から突然すてきな手紙が届いたような、何十年も前に見た晴れた日の木々のきらめきを思い出したような、私が詩人なら間違いなく詩を書いていたような、そんな気持ちでした。それはあなたが参加することを知っても変わりませんでした。

 

考えてみたのですが、それは私が最も恐れていたのが、私が黒沢健一さんのパフォーマンスを生涯で一度も目撃することはないという事実の再現ではなく、MOTORWORKSとその輝きが遠く過去のものになり、消費され尽くして、やがて消えていってしまうことだったから、ではないかと思っています。

言うまでもなく、バンドの輝きはどこにもあります。誰かの記憶、記録、インターネットの海の片隅、バンドメンバーからもお客さんからも、その光はいつまでもなくならないでしょう。間に合わなかったバンドはまるで星のようです。誰かはその星に降り立ったことがあるのです。そして1光年ずつ遠く離れていって、過去から届く光を、過去と現在とで受け取ることができます。しかし、私には過去がありません。だからたぶん、さみしかったし、不安だったし、恐れていました。

あなたはこの恐れを吹き飛ばしてくれました。

あなたは輝いていました。バンドがそこにいて、音楽が鳴っているのを見ました。それはとても素敵なことでした。今でも思い出すことができます、狭いステージの上から轟音の光が放たれて、フロアにぎゅうぎゅうのお客さんたちがそれらを反射して、誰もかれもみんな命を燃やしていたのを、私はノートパソコンの画面に張り付くようにして見ていました。

私は黒沢健一さんを知りません。私は彼に間に合いませんでした。ですからあなたが既にそのように臨んでくれたように、あなたと彼をどうやって比較できるのでしょう。私はただあなたのパフォーマンスをたいへん楽しみました。私はただあなたを目撃しました。ライブを観ながら、思い出せなくなるのを望んですらいた、たぶんずっと欲しかった「過去」が、一瞬ずつ私に生まれていくのを感じていました。

私があなたにお伝えしたいのは、私がMOTORWORKSを諦めなくてもよいこと、私にMOTORWORKSを待たせてくれること、私がとうとうMOTORWORKSに間に合ったことは、私にとって胸いっぱいの幸運と幸福であるということです。

 

 

7光年先から届く光だけを眺めていた日々は、2023年9月2日に終わりました。あなたが終わらせたのです。本当にありがとうございました。

 

 

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追伸

次は世界中のお客さんが全員参加できるハコでお願いいたします。