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頭の中のさまざまのこと

すきなこと、考えていること

1日だけ冒険に出かけた話

こんにちは。日々なんとか生きています。ギズモ参謀です。

先日のゴールデンウィークに、1日だけ冒険に出かけてきました。その時の話をします。

 

冒険のきっかけ

私は車の免許を持っていないため、お出かけは専ら電車移動です。ある時、券売機前で路線図を見上げていて、こう思いました。

世の中には降りたことのない駅が多すぎる。

このことに気づいてしまった私は、ぼんやりと「冒険するか」と思いました。

私は『スタンド・バイ・ミー』のような計画性ある(?)冒険もすきですが、『ホビット  思いがけない冒険』のような衝動性あふれる冒険にも憧れます。ですので、思いついてしまった冒険に実際に出かけるには、ただ単に仕事がお休みだとか、逆にそのために仕事の休みを調節するとか、そういうことではなく、むしろ朝起きて外を見た時に空がメチャメチャ青くて最高で仕事も休みだった、みたいな気持ちの時が理想だなと考えていました。そういう、意図せず何もかもがぴったりな時に行きたかったのです。

そしてこのことは日々に忙殺されてしばらく忘れていました。しかし、今月突如この衝動を思い出しました。今だ、と思いました。

 

冒険に出かけよう

まず幾つかルールを決めました。

  • その時来た電車に乗る
  • 乗った電車で終点まで行く
  • ただし途中下車は認める

こんな感じです。お金があまりないので極貧の冒険です。

まずは普通に朝起きます。この時、気合いを入れて早朝に起きてしまうと、冒険に出かける気満々になってしまい、能動的すぎるので、あくまでもその時の気分に任せてお布団から脱出します。気持ち優先です。

同居している家族にも冒険に出かけることは言いません。のんびり朝ごはんを食べている娘が、まさか今日冒険に出かけるだなんて母上は夢にも思わないでしょう。誰にも内緒でお出かけするのです。最高。

私のおうちから比較的近くて、かつ色々な路線が集合している駅は横浜駅なので、まずは横浜駅に向かいました。たくさん電車が来ます。どの路線にも降りたことのない駅があります。心の中のロッカーに尋ねます。

「どの電車に乗ればいいと思う?」

「空を見上げろ。それがパンクだ」

その日の空はとても青かったので、青い色の電車に乗ることにしました。ありがとうロッカー。私は横須賀線のホームに向かいました。次の電車は久里浜行きでした。私の冒険の地が決まりました。

 

途中下車

同じ車両に乗っているひとたちの誰も私の今日の冒険を知らないのだと思うと、死ぬほど最高です。ルンルン気分で電車に揺られていたのですが、ド平日だったにも関わらず、車両には割と乗客がいて、しかも終点が迫ってもなかなか減っていきませんでした。終点に近づくほど乗客が減り、最後には自分だけが残っている的な、『千と千尋の神隠し』パターンを想定していた私は動揺してしまいました。

そして考えた結果、逆に誰も降りなかった駅で降りればいいのでは?という結論に達しました。

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降りてみました。

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誰もいねえ!!!!!!!!ヒュウ〜〜〜〜〜〜ッ!!!!

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トンネルまである!!!!完璧!!!!!!!!

降りたのは田浦という駅でした。ホームからは住宅と森と山しか見えませんでした。最高。静かに大興奮しながら、改札を抜けてみました。

ハア〜〜〜〜〜〜〜〜!!!なんにもねえ!!!

本当になんにもありませんでした。ビルもねえ!TSUTAYAもねえ!でも改札は有人でしたし自動でした。さすがにバカにしすぎだった。

ともあれ、再び電車に乗ってしまうのは早計というものです。Googleマップ先生によると、横須賀駅が次の駅としては適当なようです。距離はありそうですが、とてもいいお天気なので、歩いて向かうことにします。

道路をひたすら道なりに進みます。誰も歩いていません。最高。日差しが強かったので、相棒のカメラが熱を持ちすぎないようコートの内側に入れて、フードをかぶります。作業着姿のお兄さんたちにガン見されながら歩きます。そりゃあこんな平日の昼間に黄色のコート来てフードかぶってカメラ持った小娘がいたら見ますよね。横須賀が近いとあって、周りには海上自衛隊の補給所的な施設やら専門病院やらがたくさんありました。撮ったら暗殺されるかもしれないと思ったのでお写真はありません。命が惜しかったんだ。ごめんな。

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トンネルを幾つか通りました。楽しすぎて何度も振り返ってしまいました。無事に帰れるだろうか。

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線路沿いの公園に芥川龍之介の小説の一節を見つけました。このあたりにお住まいだったことがあるそうですね。足元のお花も綺麗でした。公園では営業職らしきお兄さんたちがお昼寝をしてらして最高でした。

そして結局1時間ほど歩きました。ゆっくりペースだったので、大体3〜4キロくらいと推測。横須賀駅に着きました。

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スゲエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!かっけえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

三笠というお名前なんですかね。駅に看板がありました。25歳(小2)なので、おおきなお船には興奮します。かっこよすぎ。案内板によると、近くにヴェルニー記念館ペリー来航記念館があるそうです。なにそれ面白そう。検索してみたところ、

ふたつとも休館日でした。

無念。またご縁があったらきっと訪ねてゆくからな…。

 

終点  久里浜駅

1時間歩いて疲れたので、横須賀駅久里浜駅は電車に乗りました。

そしてやってきました終点久里浜駅。ここで日暮れまで遊びます。まずは少し遅くなったけど、お昼ごはんだ!早速検索します。が、美味しそうなお店に限って、昼営業終了間近。私ほんとこういうの間が悪いんですよね。私は急ぐ食事が苦手なので、泣く泣くファストフードにて食事。若干疲れた体にオレンジジュースが沁みます。おいしい。

久里浜ってよく知らないけど、たぶん海があるんだろうと思いますし、海があるなら見ないわけにはいきません。駅に戻り、案内板で海岸までの道を覚えます。近くにお寺や神社が幾つかあるようです。折角なのでお参りをしていくことにしました。

すぐ横が墓地だったのでお写真は控えさせていただいたため、もはやお寺の名前も覚えていませんが、行きました。目が不自由なお坊さん?が同じ苦労をしている方のためにと彫った仏像が幾つもありました。すごかった。自分と家族と友人たちの目の健康をお祈りしました。

 

いよいよ海へ

お参りを終えたところで、いよいよ海へ向かいます。『スタンド・バイ・ミー』よろしく、線路沿いならぬ川沿いを歩きます。ここもほとんど人は歩いていません。最高か。川向こうには海上自衛隊の駐屯地もありました。隊服を着たお兄さんが門番をしていらっしゃいました。かっこいい。あと、親しみしか感じないお名前の釣り船もありました。

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ほかにも釣り船がたくさん。お兄さんたちがお手入れをしていました。かっこいい。

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海が近づいてきます。

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お…?おおぉ…おお〜〜〜〜〜〜!!!!

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川と海が混ざるところ、はじめて見ました。感動です。

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海だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!

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釣りのおじさんたち以外はほぼ無人です!貸切と言っても過言ではないのだ!

波の届かないギリギリまで行き、しゃがんで写真を撮りました。

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すごい…波だ…生きてる…ぜんぶ違う…ぜんぜん違う…すごい…海すごい…

大興奮したので、タオルもビーチサンダルも何も持ってきていませんでしたが、

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裸足になって海に入りました。

波が来るたびに細かい砂がバーーーッてなって足が沈んでいくのめちゃめちゃに楽しい…冷たくてきもちいい…

などと油断していたら、ウワッ何をするやめろやめるんだウアアアアあああああ

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裾が濡れました。でも楽しいので全てOKです。

シャッタースピードを上げて波を撮ってみたり、足跡を撮ったりして遊びました。

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暗くなる前に海からのお土産を探す気になっていたので、名残惜しいですが、靴を履く準備のために早めに海から上がることにしました。波打ち際から少し離れると、石や砕けた貝殻が散乱していたので、抜き足差し足で歩きました。いたた。

それにしても裸足で砂浜を歩いて海に入るなんて、何年振りだったでしょうか。砂の感触も時折足をさわっていく海藻の感触も忘れていました。たまにはいいもんですね。

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砂浜へ続く階段に腰掛けて、足を風に晒して乾かします。BGMは波の音だけです。最高すぎか。ぼうっと海を眺めていると、鳩が近くに来てくれました。かわいい。

目論見通り、砂は乾かしてから擦ると簡単に取れました。濡れたまま無理やり拭かなくてよかった。仕上げに、海に入る前にこのためにかろうじて用意できたペットボトルのミネラルウォーターで、足を少し濡らして拭います。傷はないことを確認してから海に入りましたが、こんな楽しい冒険でバイ菌をもらってきては興ざめです。

足は乾きましたが、ズボンの裾は乾きません。やっちまったぜ。裾をブーツの外に出して悪あがきします。靴を装備し直したところで、浜辺散策開始です。

早速素敵な貝殻を見つけました。これをお土産とする。

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歩き回るうちに、だんだん裾も乾いてきました。折り返しのところに海水と一緒に砂も入ってきてしまったので、乾きかけはこんな感じです。もはや愛おしい。

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遊んでいるうちに日が暮れてきました。海の表情が変わってきます。濡れた砂が光って見えます。最高。

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お土産を集め終わった後もしばらく行き交う船を眺めたり、出てきてくれた月を見ていたりしていたのですが、如何せん風が強く、寒くなってきたので、退散することにしました。もし私がこのへんに住んでいたら、絶対に水筒にコーヒー入れて持ってきてもっと長居して、梶井基次郎著『Kの昇天』を思い浮かべて黄昏れたりしていたことでしょう。私は今のところ患ってもいませんし、儚げな美少年でもありませんが、それでも月夜の海は想像するだけでもゾクゾクします。海と月のコンビネーションはやばい。危険ですね。退散退散。

来た道を戻ります。釣り船にはもうお兄さんたちはおらず、ぽつぽつと灯りが灯っているだけでした。とても綺麗でした。

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おわりに

これにて私の1日限りの大冒険は終わりました。帰りの電車で爆睡ののち地元の駅に降り立った時の拍子抜け感はとてつもないものでした。某夢の国から帰ってきたような感じがしました。

実は朝お布団の中で、本当に出かけるのか若干迷っていました。もともと出不精なので。でもいざ冒険に出て、今回のように成り行きで海とか行くことになると、本当に一瞬も後悔しないので、みなさんももし冒険を思いついて、朝起きた時そういう気分になっていて、それがお出かけできる日なら、突然海とか行ってみてください。きっと最高です。

冒険はいいぞ。